DOPE短編集 (ページ27)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:14,972 hit

Part4 ページ27

軍医生活も1ヶ月が過ぎた。今日は、午前の予定はなく、宿舎にいるのも退屈だったから外に出てきた。

ソヨン「久しぶりに半日オフだし、彼氏とデートしてきます！」

なんて言って、楽しそうに宿舎を出ていったソヨンの後ろ姿を見ながら私は何をしようかと考えた挙句、宿舎の近くのカフェで時間を潰そうとやってきた。

店員「いらっしゃいませ。店内でお召し上がりですか？」
「はい。ケーキセットで」
店員「かしこまりました。少々お待ちください。」
・
・
・
2階のテラスで過ごそうと思い、2階まで上がってきた。
あいにく2階は、満席で残念だけど1階に戻ろうとしたら、

SG「おい、A先生」

塩野郎に声をかけられた

「な、なんですか？」
SG「ここ座れよ」
「結構です。下行きます。」
SG「空いてんだから座れよ」

そう言われ、持っていたトレーを強引に奪われた。

「失礼します」

いつも、軍服姿だから、私服は見慣れない。
やっぱり、喋らなければ、オシャレでイケメンだ。

SG「何？」
「いや、なんでもないです」
SG「なんだよ、遠慮なく言えよ」
「もったいないなーと思って」
SG「は？何が？」
「軍服着てても、私服着てても、何着てても似合うし、顔だってイケメンなのに、性格がそんなんでもったいないです...」
SG「何が言いたいの？」
「だから！モテないですよっていうことです...」
SG「別にモテたいなんて思ってないから心配する必要ねーよ。俺好きな人いるし。」
「え！？そんなあなたでもいるんですか！？」
SG「そんなってひでーな。お前はいないのかよ」
「いないです。というか、恋する暇なんてありません。」
SG「まぁ、医者だもんな」
「あなたこそ、そんな暇ないんじゃ？も、もしかして...」
SG「いや、男が好きなわけじゃないから。最近できたんだよ。今までいなかったけど、本当に最近」
「へーあなたに好かれるとはその人も可愛そうですね」
SG「お前なぁ、俺だって、好きな人にくらい優しくしてあげたい気持ちはあるんだよ。でも、いざ、目の前にするとなかなか優しくできないんだよ。」
「大変ですね、頑張ってください。応援してます。」
SG「いや、別にいいよ。あ、そろそろ戻らないといけない時間だから先戻るわ」
「はい、お疲れ様です」
SG「おう、あ、そういえば、俺、"あなた"じゃなくて、ミン・ユンギだから。」

そう言って、塩野郎は、初めて会った時と同じ足取りで去っていった。