限界をむかえた教師統括 ページ9
sideダリ
皆の手に握られている様々なお菓子は、各々が疲れた時に食べる為に隠していたものだろう。それを一斉に取り出して……かと思ったらエイト先生の傍に居る子悪魔の元に足を向ける
…そのお菓子でその子を懐かせようって魂胆でしょバレバレだよ
「はいはいストップストップ！」
そうはさせるか、と手を叩き教師達に作業に戻るように促す。すれば彼等は文句を言いながらも席へと戻って行った。子悪魔君は困惑した様子で此方を見ていたので、僕は彼の傍まで歩み寄る。ズルいって声が聞こえるが無視……大人なんてみんなこうだよ、職権乱用上等です！
「差し入れありがとう子悪魔君、キミはどこの子かな？」
怖がらせない様に視線を合わせるように膝を折って笑いかければ、子悪魔君が口を開くより先に隣に立っていたエイト先生が僕と同じ様にしゃがみ込み「僕も聞きたいなー」と子悪魔君に笑顔を向ける
エイト「この子サリバン理事長と来たって言ってたんですけどね」
「ゑ？」
つまり隠し子？それは色々とまずくないか？……と考えるが、子悪魔君はほんの少し間を開けてゆっくりと口を開いた
『……どこのこ、って？』
「うん？……どこの子っていうのは、お父さんとお母さんは誰かなーっていう意味で━━━━」
そこまで言って、ふと言葉を止める。この子は何故ソレを聞いたのか……幼いから分からない、という訳ではないのは声色でわかった
「…質問を変えようかなー……キミのお名前は？……ちなみに僕はダンダリオン・ダリ。ダリ先生だよ」
『ぼくは、Aです！……だりせんせ、かっこいい！』
僅かに顔を曇らせた子悪魔君に質問を変えて問い掛けると、彼は再び笑顔を浮かべ答えてくれる。ニッコーと効果音のつきそうな笑顔で此方を見上げて言ったA君の言葉に顔を覆ってしまう
『さしいれのぴざ、たべてください！』
「うーーん、食べるよ、食べるとも」
食べるけど…食べるけどね…近付いてみてわかったけどこの子、口の端にチーズがついてた。差し入れはピザと言っているし…向こうからマルバス先生達の1枚足りないという笑い声が聞こえるし……うん、食べたんだろうな、食べたんだろうね。可愛いね、つまみ食いしちゃったんだねこの子
「……ピザ、美味しかった？A君」
『おいしかった！』
確認の為に聞いた僕に誤魔化す事無くA君は言う。その笑顔に吸い寄せられる様にA君の身体を抱き上げ僕はそのまま外まで走った
「「ダリ先生ー！？」」
てんやわんやな教師達→←可愛い悪魔の子 3【リクエスト作品】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 373人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
風船ガム - くじらさん» 朝からの癒しになって良かったです！更新頑張ります！ (9月6日 20時) (
レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
くじら(プロフ) - 朝っぱらから癒やされました。更新頑張ってください…！ (9月6日 6時) (レス) @page12 id: 85541f6d4c (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - コウさん» ありがとうございます！これからも更新頑張ります (9月5日 9時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 赤憑さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて良かったです…！ご希望に添えられていたら幸いです……是非これからもよろしくお願いします (9月5日 9時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
コウ(プロフ) - とても面白かったです！これからも頑張ってください！ (9月5日 6時) (レス) @page9 id: e3e40485f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：風船ガム | 作成日時：2023年4月29日 23時
