召喚 ページ19
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たった2日、されど2日…然し幼い悪魔からすればその2日間は地獄以外の何ものでもなかった。身動きが取れない様にベッドに繋がれ、己の発言が少しでも男の気に障れば強大な力にねじ伏せられる。何が悪いのかも分からない幼子にとって、ただこの状況は恐怖でしかなかった
『…、ん…さぃ…』
「ごめんなさい、じゃないんだよ……何回言えば分かるのかな、A君は」
『……ごぇん、なしゃ……』
「だからごめんなさいじゃねえんだって言ってんだろ！」
用意された食事に手を付けられず、泣きながら謝罪を述べるAの頬を男は平手で叩きつけた。赤く腫れた頬を掴み口を開かせると無理矢理食事を放り、咀嚼するよう怒鳴りつける。食べたくない、飲みたくないと抵抗すれども僅か4歳児の抵抗など男にとっては無意味だった
「この先もずっと俺の飯を食い続けて、この身体の細胞から何から全てを俺のものにしてあげるよ。A君」
どうにかして食事を終えぐったりと横たわるAを見詰め男は狂気に塗れた笑みを深めた。Aを残し部屋を後にした彼はドアの鍵を閉め、嬉々としてリビングへと向かって行く。一人残されたAは灯りもない部屋の中で涙を流しながら、先程食べたばかりの食事を吐き戻してしまっていた。涙と吐瀉物でぐしゃぐしゃになりながらも、自身の手に嵌められた腕輪に触れる
『…も、う……やだぁ……おうち、かえりたぃ…』
外そうと頑張れども腕輪が外れる事は無い。家に帰りたいと一度口にしてしまえば、溜め込んでいたものが幼子の口から吐き出された。家に帰りたい、会いたい、遊びたい、お手伝いがしたい…ポロポロと零れ落ちる言葉はこの2日間ずっと言っていた言葉
『……たすけてよぉ…』
だがこの時、Aはそれまで一度も口にしなかった言葉を口にした。その刹那、灯りの無い部屋が眩い光に包まれAを中心とし広範囲に魔法陣が現れる。何が起きているのか理解出来ず困惑するAは、数秒後自身の目の前に現れた者達に思わず身体を硬直させた
「…ってて…何事かな……今のは」
「…A君…？」
久しく会っては居なかった悪魔学校の教師服に身を包んだ悪魔達。己の名を呼び目を見開く彼等をその目に捉えた幼子は堰が切れた様に声を上げて泣き出した
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風船ガム - くじらさん» 朝からの癒しになって良かったです！更新頑張ります！ (9月6日 20時) (
レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
くじら(プロフ) - 朝っぱらから癒やされました。更新頑張ってください…！ (9月6日 6時) (レス) @page12 id: 85541f6d4c (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - コウさん» ありがとうございます！これからも更新頑張ります (9月5日 9時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 赤憑さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて良かったです…！ご希望に添えられていたら幸いです……是非これからもよろしくお願いします (9月5日 9時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
コウ(プロフ) - とても面白かったです！これからも頑張ってください！ (9月5日 6時) (レス) @page9 id: e3e40485f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風船ガム | 作成日時：2023年4月29日 23時
