甘い誘惑 ページ15
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それから幾日か過ぎたある日の事、1人遊んでいたAの元に見知らぬ悪魔が訪れた。師匠であるオペラは生憎とサリバンの付き添いで不在にしており、幼いAは遊び放題だと邸宅の玄関先で土いじりをしていたのだ
「こんにちは」
『こんにちは！』
決して警戒を怠っていた訳では無い、だが柔らかな笑顔で挨拶をしたその悪魔を見てAは大丈夫だと考えてしまったのだ。何時か出会ったバビルスの教師達の様に、害はないと誤った判断をしてしまった
「キミは1人？……お留守番してるのかな？」
『おししょーさまは、サリバンさまのおつきそいで……それで、ぼくが、おるすばんしてます！』
「へぇー、そうか。小さいのに偉いねえ」
『ぼくも、おししょーさまみたいなあくまになるから、おるすばんくらいできます！』
得意げに胸を張るAを見た悪魔はうっすらと笑みを浮かべるがAがそれに気づく事は無い。そんな偉いキミに、と言って男はAの前にお菓子を差し出した
「ご褒美をどうぞ。大丈夫だよ、さっきお店で買ったものだから」
『…んと……でも、しらないあくまに、もらっちゃだめっておししょーさまがいってました』
「そのお師匠様はサリバン様のSDの人でしょ？大丈夫大丈夫、お兄さんその人と知り合いだから」
『…けど』
「お友達だから大丈夫だよ。ほら、このお菓子美味しくて人気なんでしょ？手に入れるの苦労したんだよー」
ニコニコと笑顔で言う男を暫く見つめていたAは、やがて彼の手からキャンディを取り封をあけた。幾らキツく言おうとも…所詮は幼子、甘い誘惑には逆らえない
『おいしいー！』
「そうだろ？……とても甘くて美味しいんだ」
夢中でキャンディを舐める幼子は、やがてその場にペタンと腰を落とす。数分もしないうちに眠たそうに舟を漕ぎはじめ…その場にパタリと倒れてしまった
「…子供にとってはまるで夢の中に居るような気分だろ？」
穏やかな寝息をたてるAを見下ろし怪しげに笑った男は小さな身体を持ち上げその場からすぐに立ち去った
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風船ガム - くじらさん» 朝からの癒しになって良かったです！更新頑張ります！ (9月6日 20時) (
レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
くじら(プロフ) - 朝っぱらから癒やされました。更新頑張ってください…！ (9月6日 6時) (レス) @page12 id: 85541f6d4c (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - コウさん» ありがとうございます！これからも更新頑張ります (9月5日 9時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 赤憑さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて良かったです…！ご希望に添えられていたら幸いです……是非これからもよろしくお願いします (9月5日 9時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
コウ(プロフ) - とても面白かったです！これからも頑張ってください！ (9月5日 6時) (レス) @page9 id: e3e40485f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風船ガム | 作成日時：2023年4月29日 23時
