22 I need you. ページ22
それが、私なのだ、
と。おおかみさんは言った。
本当はお前は、俺たちの敵なんだよ、とも。
「黙ってて悪かった。」
おおかみさんは、頭を下げた。
「いいの。私が無理言って
教えてもらったんだから。」
そう言うと、おおかみさんは
少しだけ笑い、
このことについて一人で考えられるようにと、
奥の方へ引っ込んでしまった。
私は、おおかみさんの敵。
それを、おおかみさんは
ずっと知っていたのだ。
それでも、私を愛すると言い、
ただ黙って抱き締めた。
そんなものの敵に、どうしてなれようか。
人間たちの味方になったって、
利用されるだけだ。
私は、決めた。
もう、魔に堕ちてしまおうと。
それがおおかみさんの望みだとしても。
彼の嘘だったとしても。
構わない。
私は、彼の隣にいたい。
「ルナード。行かないのか?」
作り笑顔に乗せた問いに、私はすぐに答えた。
「行かない。私、おおかみさんの隣にいる。
ずっと。」
おおかみさんは、目を、見開いた。
「え?」
なぜか、なんて。
自分でも分からない。
それでも、あなたの体温だけを感じて、
死んでいきたい。
そう思ったのは、わかっているから。
「私には、おおかみさんが必要なの。」
顔を伏せて、おおかみさんは泣いた。
私はただ、おおかみさんの
隠そうとした涙を拭って、抱き締めた。
23 I can't see you.→←21 We love you.
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
アップルパイ
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
今、何日…?
明明後日
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:クインテット | 作成日時:2016年7月7日 22時