Hurry up! -Daiki.A- (ページ21)

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＊Ep.21 ページ21

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学校に登校して、廊下で友達とおしゃべりしていると、

ふと校門のところにいる男の子に目がいった。

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あ「大貴……!」

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お友達の伊野ちゃんといつも通り楽しそうに会話をしながら

学校に来ていた。

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私はこれだけ寂しいのに、悲しいのに、辛いのに…

大貴は笑っていた。

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それがすごくショックだった。

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私は大貴が傍にいないとダメなのに、

大貴は私が傍にいなくても平気だと思うと…

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大貴に自分が求められていないと思うと、

胸が苦しかった。

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涼「A?」

あ「あ、涼介――――…おはよ。」

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涼「最近ぼーっとしっぱなしだよ。」

あ「ごめん……」

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涼「別に謝ることはないけど…何か心配。

何かあったなら俺に頼ってよ。」

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涼介はそう言って、私に笑いかけると廊下の奥へと消えて行った。

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何でだろ…

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自分の涼介に対する思いが分からない。

というか…見えない。

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好きで付き合ったはずなのに、

今…違う人が…

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私の心を独占している。

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涼介があんなふうに自分から離れて行っても何もないのに、

大貴が自分から離れていくのは物凄く辛い。

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もしかして、私は…

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大貴のことが…

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「A、どうかしたの?」

あ「ううん……何でもな…」

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私の視界が突然真っ白になった。

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