曇兄弟・白子―…川の字 ページ6
「・・・」
「A−・・・って寝てんのか」
勝手に部屋に入りAの寝顔をのぞく天火は、少しの間頬をついた。
「ぐっすり寝てんな・・・」
そういうと、何かを思いついたように腰をおろし
Aの上に自分の羽織をかけた
そして同じように横になり、眠りについた。
それから数分。
「A姉ー・・・あっ」
襖を少し開け、中を確認した宙太郎は
天火がいるのを見て勢いよく襖を開ける。
「寝ちゃってるんすかね・・・」
二人の頭の上でしゃがみ込み
少しの間眺める。
眺め終わった後、横になっている2人の隙間に体をねじ込ませ
幸せそうに頬を緩めた。
「あったかいっす・・・」
Aの背中にぎゅうっとくっ付くと、10分もしないうちに寝てしまった。
寝ている間、寝相の悪さから天火の羽織を引っ張り
Aの分まで取ってしまった。
「・・・あれ」
襖があいていたせいか、そこを通りかかった白子はひざ掛けを持ってきて
「風邪でも引いたら困るだろうに。・・・ふふ、宙太郎に奪われたのか」
一人だけ何もかかっていないAにかけた。
そしてふっと微笑むと、少しの休憩と思い
Aの隣で横になった。
「兄貴ー、宙たろ・・・ってはっ!?」
「・・・シー」
大声を出す空丸に、白子は自分の唇に人差し指を当てた。
「あ、す、すいません」
「空丸も寝る?」
「えっ俺は・・・」
「俺退くから」
「あ、いや大丈夫です」
少し驚きを隠せない様子で、部屋の前を通っていく。
白子はクスリと笑うと眠りについた。
・
・
・
「・・・」
一人部屋の前で立ち尽くす空丸はこっそり部屋に入り壁にもたれた。
少し恥ずかしがりながら。
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crrrr - 何度も読ませて頂いておりましたが、数年経ってまた読みたくなりまた読ませて頂いています。大好きです! (2022年7月10日 2時) (レス) @page1 id: 960a6975c5 (このIDを非表示/違反報告)
RINN - 次は激ピンクの作品が読みたいです! (2018年10月7日 7時) (レス) id: b532f9f747 (このIDを非表示/違反報告)
にょんすけ - いえいえ〜、全然大丈夫ですよ!むしろよかったです^_^ニヤニヤしながら読んでましたwwリクエスト答えてくれてありがとうございました! (2014年11月9日 23時) (レス) id: 91ca37a4af (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - にょんすけさん» 作成させていただきましたが、なんか甘やかしているって感じが出てないかもしれません…!すいません (2014年11月9日 21時) (レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - にょんすけさん» いえいえ、こちらこそすいません。了解です!書かせていただきます! (2014年11月9日 14時) (レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:不雲綺 | 作成日時:2014年7月31日 10時