[短編集]＿一日一笑顔＿[曇天に笑う]

天火・白子―…先輩共(学パロ)((赤猫様リク) ページ22

「A、此処の問題といてごらん。さっきの方法でいいから」


「ん・・・分かりました」


「あー図書室なんて暇ー」



私の右に座り、勉強をおしえてくれているのが白子先輩。


んで、左に座って唸っているのが天火先輩



「これでいいですか?」


「・・・うん、正解」



ふわっと笑う白子先輩。


こんな風にも笑うんだ・・・。


と少し見とれてると、天火先輩が痺れをきらしたのか



「もういいんじゃねえか?俺が暇すぎて死ぬ。帰りにコンビニ寄って帰ろうぜー」


「天火、もう少し静かに」


「あ、あのもう大丈夫です。少しでも勉強できましたし・・・」


「・・・」


「何故俺を見た」




私が口を開くと、白子先輩は不満そうに天火先輩を見た。


勿論、驚いた顔をして声を発する。



「ごめんな、A。また明日教えるよ」


「すいません、毎日・・・」


「少しでも力になれるなら嬉しい事だよ」



優しいなぁ


そう思って図書室を出ると、天火先輩は一歩前へ出た


私からの角度だとすごい怒っているような・・・。


すると、隣を歩く白子先輩がため息を漏らす



「天火、別に嫉妬することじゃ――」



そこまで言うと、天火先輩が勢いよく振り返り



「してねえから」



ムスッとした顔でそう言った。



「・・・本当?」


「本当」



・・・なんかここにいるのが苦痛になってきた・・・。


もしかして私が変な事を言っただろうか


というかもともと天火先輩はこの勉強会みたいなのはイヤだと言ってたわけであううう



「A、別に天火はAに怒ってるわけじゃないから」


「え、あ・・・」


「ほらまた二人の空気!!!」



また振り返って今度は指までつける。


その人差し指はこちらをさしていた。



「俺だけ一人じゃねえか!!!」



ポコポコ、と怒ると私の目の前まで来る



「俺もお前ひとり占めしたい!!!」


「はっ・・・!?」


「あぐう」


「て、天火先輩・・・!?」



天火先輩は私の肩に顔をのせ、もたれた。


すぐさま白子先輩が引きはがす



「Aが困ってる」


「お前のが好感度あがるじゃねえか」




帰りにみんな仲良く肉まん買った。

肉まんを天火先輩に一口あげると、同じ味のはずなのに幸せそうな顔をしたのが少し面白かったなぁなんて。

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