。 _ IX ページ9
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梶井は完全復帰した日に中原に渡された拳銃を見ていた。
______倒れてた隣に置いてあったてよ。にしても真新しい拳銃だな、買ったのか？使いもしねえのに。
最後の言葉がどこか引っかかっていた。
梶井は拳銃をあまり使わない。
それは自身の異能で守れる檸檬型爆弾があるからだ。
「そういや、君はこのピンを抜こうと、、、」
梶井は何かを忘れていた。
だが、それが何かは分からない。
「……誰だっけ」
コンコンッ
不意にノック音がし、危うく梶井は檸檬型爆弾を落とすところだった。
二回目だからノックはしたな、と梶井は無意識にそう思うが何のことか分からなかった。
「カジイ！開けるわよ！」
エリスは梶井の反応も気にせずに扉を開けた。
「タカミネが何処にいるか知ってる？クレープ食べるって約束したんだけど！」
「知りませんよ。というか、Aって誰ですか？」
「あら、知らないのに名前は知ってるのね」
云われてみると直ぐに名前は出てくるが何故だ。
梶井は理解できなかった。高峰Aをどうして知っているのか。誰なのか。
「エリス嬢、誰ですかAって」
「……教えてあげないわ」
エリスはバタンと大きな音をたてて部屋を出て行った。
「なんなんだ一体」
梶井は再度、思い出してみる。
この拳銃が誰の持ち物なのか。
高峰Aとは誰なのか。
どうしてこんなにも胸が苦しいのか。
「水でも飲むか」
執務室に完備されている冷蔵庫からペットボトルを取った。
「…うげえ」
炭酸水じゃん、と梶井は言葉を零す。
「これじゃあ、人助けも無理」
急に弾けるような心臓の音が耳元で聞こえた。
右手で持っていたペットボトルが床に落ちる。
「え、、え…？」
この一瞬で起きたことに理解が追いつかなかった。
高峰Aという存在の記憶が蘇ってきた。
「なんで、どうして」
記憶の片隅に自身の能力を敵に暴露するAの姿が出てくる。
記憶の片隅に能力を使う際に出てくる光を纏ったAの姿が出てくる。
もうこの場にはいない事が分かってきた。
どうしようもなく胸が苦しくなる。
対処法も何も分からない。
ただ、放心して何もしないことしかできなかった。
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その時、ノックもなしに扉が開いた。
「梶井さん」
「A…？何処行ってたの」
「へへっ、すみません。水 買ってました」
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チョコレートソース(プロフ) - 梶井さん大好きなのでありがとうございます!(´▽｀)続き待ってます！ (2021年7月18日 7時) (
レス) id: a8c1fc5263 (このIDを非表示/違反報告)
匿名檸檬 - 好きですありがとうです。(語彙力なくてすみません…) (2021年7月15日 1時) (レス) id: 1cfe5e17d7 (このIDを非表示/違反報告)
流琉 - 梶井さんのは少ないのでありがたいです！ (2021年7月10日 0時) (レス) id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遠藤氏 | 作成日時：2021年3月14日 21時
