て _ III ページ3
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「『狐』…?聞いた事ねえぞ」
Aと中原は互いに " 攻撃しない " と誓い、話している。
平屋建ての廃施設の屋根の上に。
「狐は君んトコの羊とあまり変わらないよ、ただ構成員がウチ一人!」
悲しいよね…ああ悲しい、と泣き真似をするA、可愛い部類に入るので絵になる。
「それは手前が一人で名乗ってるだけか?…狐って」
中原は憐んだ眼でAを見た。
「狐って裏切りが得意そうじゃん?ウチ、裏切りだけが
糞じゃねえか、と中原は思う。
「お前は何してんだ?狐で」
中原は気になった。
自身の属する『羊』と同じならば反撃主義で『攻撃した奴は必ず百倍の報復を喰らう』、『ちょっかい出すとタダじゃ済まない』等だ。
「
云わば、単独の『
『GSS』は半非合法組織の一つであり、戦闘や襲撃に長けており一般に云えば『海賊』である。
契約した企業は襲わずに契約してない企業は襲う、利益の為ならなんだってする奴等だ。
「でもね、ウチは情に流される組織だからウチの気分次第で凡てが変わりま〜す」
「…最悪な何でも屋だな」
中原が云うと「お褒めにあずかり光栄です」と返ってきた。
一発
「それで、如何して羊の情報が欲しい」
「ん〜?依頼人が羊の情報を欲しがってたしウチも『羊の王』とやらを一目見てみたかったから引き受けた」
でも、依頼人に情報渡すの面倒だからこの依頼は
酷過ぎる何でも屋であるが、それでも、尚、依頼が沢山入ってくるのは情報が良いからだろう。
「って事で、教えてよ中原君」
ニコニコ笑顔で中原に手を差し出すA。
「教えるワケねえだろ!」
中原は我慢できずAの頭を一発殴った。
「撫でてくれたの、ありがたいねェ」
Aがニヒルな笑みを浮かべた時にはもう遅かった。
「いってえ!!」
中原の頭を何かが殴る。
「にゃはははははは!中原君、莫迦過ぎて笑える!!学習してくださいね、中原くぅん」
頭を摩る中原の隣で笑い転げるA。
二発目のげんこつがA(中原)を襲った。
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6月の飴玉 - 主人公は、とても策士ですね(笑)7年越しの約束、、こういうの自分的には大好物です!! (2020年5月18日 13時) (レス) id: 913e8668f8 (このIDを非表示/違反報告)
6月の飴玉 - いけないシリーズ、今更ながらですが、全て読みました!!とても好きです!!! (2020年5月17日 14時) (レス) id: 913e8668f8 (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - 新作ありがとうございます。楽しみにしていました。愛すべき馬鹿()な中原君が可愛いです。これからも楽しみにしています! (2020年5月14日 13時) (レス) id: 572474f9dc (このIDを非表示/違反報告)
水城紗綾(プロフ) - っえ好きです(初コメ失礼します。太宰さんの作品から一気読みしてきたんですけど、とても面白いです!限られた少ない話数でもわくわくしますし、最後に解説もついているので理解力に疎い私でもすらすら分かります。更新頑張って下さい!) (2020年5月13日 15時) (レス) id: b9b27c6835 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遠藤氏 | 作成日時:2020年5月13日 11時