鎖を解いて【乾青宗】

屋上〈イヌピーside〉 ページ24

イヌピーside



自由に出入りできないように鍵がかけられていたが
難なく鍵を壊して扉を開ける



屋上には心地よい風が吹いていた



横になりながら風に当てられていると
扉が開く



『…おはよ』



ちょっと泣きそうな顔をしてたから気まずくなった



｢目逸らされちゃったから覚えてないのかと思って、
…ちょっと悲しくなってた。
でも覚えててくれたみたいで良かった！」



本当にクソ正直な奴だなと思い、笑いをこぼす




「今の笑うとこじゃないでしょ？！」


ちょっとツンツンしてるのかわいいな。


『すまねぇ笑

教室でのお前の表情があんまりにも今と同じだから笑っちまった笑』



「顔に出やすいのは自覚してるけど…
もしかして私バカにされてる？笑」


『してねーよ笑』


いちいち反応が面白くてついからかいたくなるけど
教室でのこと気にしてそうだから謝っておこうと思った


『教室でスルーしてごめんな』


理由きかれたから


お前は普通の中学生だから俺みたいな不良と絡んでるとこ見られたくなかった旨を話した



「私を心配して気遣ってくれたの？」

『…まあ』


そりゃオレは立場わかってっからな



「優しいね、ありがとう」



そんなどストレートに言えねえよ普通。
本当に調子狂うなどと思ってると



「乾くんは私の真逆だね」


という。


何が真逆なんだろう



「表情だけじゃ何考えてるか分かりにくいから笑」


オレは普通だけどお前は分かりやすすぎるんだよ
と心の中で突っ込んだ



『Aには俺がそう見えるのか、


ココには分かりやすいって言われるけど』



「ココくんは乾くんのカウンセラーか何か？笑」



『ちげーよ笑
…一緒にいる時間が長いからな』



…待てよ？

今さらっとAって呼んじまったよな？
変に思われてないか？？

てかコイツは俺のこと苗字で呼んでるのにオレだけなんかちょっと軽いやつみたいで癪だった


『てか乾くんって堅苦しくね？
もっと崩していいよ』


だから道連れはする


なんか呼ばれてる呼び名があるか聞かれたから
イヌピーという通称があることを教える


「じゃあイヌピーって呼ぶ！」


と元気よく返事が返ってきた


自分から呼べと言ったけど、
そんな健気な感じの笑顔で呼ばれなれてないから
やたら眩しく見えてしまい後悔した









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこんにちは！
今日ワクチン2回目なので明日明後日更新できるか際どいです…すみません泣

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