鎖を解いて【乾青宗】

予鈴 ページ13

お弁当を食べながら、
時間の許す限り私たちは会話を重ねた。



「ところでイヌピー何で今日学校来る気になったの？？」


まさか昨日の今日で会えるだなんて思ってなかったから思わず聞いてしまった。



『あぁ…、まあ一回くらい授業出てやってもいいかなって思ったから』



率直にめちゃくちゃ上から目線やなと思ったが、



『…あとはまあ



Aが待ってるって言ったから』


｛…え、それはダメじゃない？！
反則だよ！かわいすぎるっ！！！！｝



と一人で悶えるも、悟られないよう返答する


「本当？？嬉しいこと言ってくれるじゃん〜」



『うそ』


「ちょっとうそつくなんてひどいじゃん！」


というとぷんぷんしながら言葉を返す。



イヌピーはくすくす笑いながら私の反応を見て楽しんでるっぽい。



イヌピーはちょっとSっ気があるなぁと思いつつ


クスッと笑ってる顔が可愛いなぁなんて感想も抱く。


そんなこんなであっという間に予鈴のチャイムが鳴った。


「わ！もうそんな時間なんだ！はやいなぁー」


『そうだな』


お弁当を片付け終え、


なぜか依然腰を上げる気配のないイヌピーに手を伸ばす。




「イヌピー5限始まっちゃうよ？早く行こ〜」


すると予想外の返答がきた



『…俺は5限以降出ねえ

A一人で戻ってくれ。ごめんな』


確かに4限は担任だから来たと言っていたことを思い出した。


｛まあ今日来てくれただけで嬉しいし、

いっぱい話せたしいっか！｝



と思ったから



「おっけー！


じゃあまた気が向いたら学校おいで！


またたくさんお話しよー！！」




とニッとしながら言うと




『…気が向いたらな。じゃあな。』



と言ってくれた。



その時のイヌピーは一瞬だけど


瞳の奥の何かが揺れているのを感じた。



何がイヌピーをそうさせてるのか知りたかったけど
もう授業が始まる頃合いになってたから足早に去った。




その時の屋上は太陽が出ているのに

まるでこれから雨が降りそうな匂いがした。





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あれ？今回長くなっちゃったみたい笑
すみません話の長さバラバラで( ; ; )


それはそうとたくさんの閲覧、お気に入り、評価ありがとうございます！！


こんな拙い作品をたくさんの方に見られて大変恐縮ですが、嬉しいです！


次回多分イヌピーsideになります！
今夜の更新を目標に頑張ります！

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