君の彼氏 紅緋 ページ29
初めての恋を自覚した時に、自分より年上だし、経験あるはずだ！と踏んでメンバーに相談をしたときの出来事。
『初恋は実らない』
ぼそっと呟く煎じ。
｢二番くん！だめでしょ！｣
｢せやって！大丈夫やであおいくん！｣
顎の長い人たちが励ましてくれる。
煎じの言葉が本当なら、こんなに好きで仕方が無いあの子と結ばれる未来はないということ。
そんなの嫌だ！俺がそんな事ないって証明してやる！
と意気込んでからどれだけたったろうか。
まずは気を引こうとあの手この手を試すけど、全くあの子には効いてないみたいだ。
｢あーもう、どうすりゃいーんだよ…｣
某週刊少年漫画や少女漫画を棚から引っ張り出して片っ端から読み漁る。
でも漫画は大体結ばれるルートが完成している。俺のこれからについてはどうも役に立ちそうにない。
―――――――――
ついにあの子をデートに連れ出すことが出来た。
普段来ないようなちょっとオシャレなカフェでお茶をする。
｢A、来てくれて嬉しい｣
｢丁度暇だったから。たまにはね｣
正統派清楚な彼女の格好に見とれつつ、会話を始める。
｢もしさ、暇な日があったらどこ行きたい？｣
｢うーん、水族館、とか？｣
水族館…いい所白服さんにでも聞いておこう。
そんな風に俺がたくさん質問しているうちに、日が暮れる時間になった。
｢危ないから家まで送る！｣
｢ありがとう｣
本当は帰りたくなかったし、その、帰したくなかったけど、遅くなりすぎたらご両親が心配するし、我慢する。
っていうかそもそも、君の彼氏じゃないけど。
微妙な距離を保ったまま歩みを進め、家に着いてしまった。
｢今日はありがと！おやすみ｣
｢ありがとう、おやすみなさい｣
彼女が扉を開けて入るまで見送る。
もし今日俺と同じ気持ちだったら振り向いて！
なんて願ってみるけど、
彼女は振り返ることなく家に入っていった。
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ぽにし(プロフ) - ありがとうございます！リクエストをされた経験があまりないので上手くできるかは分かりませんがやってみますね！ (2018年9月1日 11時) (
レス) id: d00a8efe67 (このIDを非表示/違反報告)
あやり - いつも楽しませてもらってます！リクエストなんですが、のっくんとお部屋デートのお話を書いて欲しいです！ (2018年8月30日 11時) (レス) id: 48605fbcd9 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにし(プロフ) - イヴさん» ありがとうございます！これからもﾆﾔﾆﾔさせられるよう頑張りますね！ (2018年8月4日 18時) (レス) id: d00a8efe67 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにし(プロフ) - ことね@ ktnさん» それは良かったです笑 (2018年8月4日 18時) (レス) id: d00a8efe67 (このIDを非表示/違反報告)
イヴ - ｷｭﾝｷｭﾝ!! がとまりません！！ニヤニヤしながら読まさせていただいてます！更新(?)頑張ってください！！ (2018年7月26日 21時) (レス) id: 6445a912e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽにし | 作成日時：2018年3月12日 19時
