いちにちめ ページ1
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ーー家の前に、少年が落ちていました。
いや、気が触れたわけではないんです、ほんとに“落ちてる“の!!
この寒い中、私の家の玄関の横に蹲って…あれ、そもそも、生きてる?死んでないよね??
「あのー…えっと、大丈夫ですか?意識ありますかー…?」
「ぅ……ぁ、A、さん…?」
なぜ私の名前を知っているんだ??こっちは君のこと見たこともないぞ???
……というか、少年はよく見たらとても古風な格好をしていた。なんて言うんだろう…羽織り?みたいなのの中には黒い洋服を着てる。それに、額に、傷…?
「……もしかして、俺のこと…
ーーいや、ごめんなさい。その、俺…気付いたらここにいて、よく分かんなくて、とにかく寒くて…俺は長男だから、我慢しないといけないのに…」
「そっ、それはそうだよ、今日すっごい寒いんだよ!?」
「……でも、お姉さんのこと見たら安心してきました……う、急に眠気、が…」
「えっ、え、寝ちゃうの…!?ちょちょ、待ってよ…!」
ええ〜、寝ちゃった…
……どうしよう。家の横で一晩中寝られるわけにはいかない。
もし、ここで私が少年を放っておいて死なれたりしたら、私は殺人罪になるのかしら。
うう〜…
……うん、でも、仕方ない。放っておけない、だって今日はこんなに寒いもん。
そうして、家に引きずり入れて…服も体も汚れていたから、申し訳ないけど脱がせて体を拭かせてもらった。服は、私のフリーサイズのジャージを着せて…
勝手に脱がしてごめんなさい。起きたらちゃんと謝ります。
金曜日、なんとかフライデーなんてあるはずもなくて、いつも通り残業して帰ると、家の前には少年が落ちていました。
……いやそれにしても、少年拾うことってある?
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くらげ(プロフ) - もちさん» コメントありがとうございます!続編、書くことにしました!拙い文だとは思いますが、是非… (2020年1月6日 8時) (レス) id: f0dc91b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - ぽさん» コメントありがとうございます!炭治郎目線の話、書いてみようかと……よろしくお願いします。 (2020年1月6日 8時) (レス) id: f0dc91b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - 友鏡さん» コメントありがとうございます!続編作ってみました…!よろしくお願いします! (2020年1月6日 8時) (レス) id: f0dc91b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
もち - あの、この続編書いていただけn(殴 (2020年1月6日 0時) (レス) id: cd1b07e792 (このIDを非表示/違反報告)
ぽ - 面白かったです!炭次郎目線のお話も書いて欲しいです…無理せず、自分のペースで頑張ってください!応援してます!! (2020年1月4日 21時) (レス) id: cd196ace40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くらげ | 作成日時:2019年12月27日 22時