機能回復訓練 ページ21
*
「お疲れ様です。大変そうですね」
夕方、機能回復訓練も終わり縁側に座っていた竈門くんに声を掛けた。
「やっぱり、カナヲは強いからなぁ。中々勝てないんだ。でも、前よりは感覚が戻ってきた気がするよ」
「それは良かったです」
「…Aはいつまでここにいるんだ?確か、手伝いに来ているだけと言っていたよな?」
「ああ、そうですね…うーん、まだ決まってはないんですけど……蝶屋敷も大分落ち着いてきましたし、竈門くん達が任務に復帰する前に帰るかもしれないですね」
「そうか……俺も、出来るならAに見送ってほしかったけど…そうわがままも言ってられないよな」
少し寂しそうな顔をして言うものだから。
もう、いつも長男なのでと言っている割には、こういうところは少し弟みたいというか……
「その時は、手紙を書いたらいいんじゃないでしょうか。喜んでお返事書きますよ」
「そうだな、うん、そうする!Aは、どこの屋敷で働いているんだ?」
「えっと、時透…って、分かりますか?霞柱の…」
「あ、ああ、あの人……」
竈門くんは、少し顔を歪ませた。あれ、時透くん、竈門くんに何かしたのかな。
「……えっと、何かされましたか…?嫌なこととか…」
「いやいや、そういう訳ではなくて!……ちょっと、俺がお館様の話を遮ってしまった時に…」
「あら、お館様のお話を遮ってはいけませんよ」
「……全く、同じことを言われた……」
「……えと、それだけ、ですか?
あの、正直に言っていいんですよ…!?」
「…石を」
「石?」
「頭に……」
「頭!……すみません、ちゃんと言っておきます……」
「いや、本当に、大したことではないから!」
同年代の子に大して、なんてことをしてるんだ。
屋敷では、全然そんな素振り見せないのに。
はあ、やっぱり、お友達とか作ろうという気がないんだろうなぁ。
その点、
竈門くんは優しくて明るくて、友達が多そうだ。
我妻くんや嘴平くんをまとめられている時点で分かることではあるけど……
「……今度会った時は、仲良くしてあげてくださいね」
「うん、頑張るよ」
明日から我妻くんも訓練に参加するらしい。
竈門くんがこんなに疲れているくらいだから、彼はそれ以上に『行きたくない』って言うだろう。
そういう隊士を、何人も見てはいるけれど。
……応援、してあげた方がいいかな。
*
221人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くらげ(プロフ) - 鬼滅☆声優さん大好き( '-' )さん» コメントありがとうございます!読んでくださったんですね、あれ笑笑 もう友達とかとは行けないですよね……号泣するから…… (2020年1月27日 7時) (レス) id: f0dc91b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
鬼滅☆声優さん大好き( '-' )(プロフ) - とりあえず煉獄さんの映画で持っていくものはポリバケツとバスタオルだね。(しのぶちゃん、むいくん、そして煉獄さん推しのうちは絶対にこれがないとあかんのや。持っていかんと海ができてまう。) (2020年1月26日 22時) (レス) id: 03ef5eb232 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 - くらげさん» 13ページのむいむい、カッコいいな。絶対秘密にするよ!これからも頑張って下さい! (2020年1月4日 15時) (レス) id: 345ee1e063 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - 夜空さん» コメントありがとうございます!むいくんカッコよさとかわいさを兼ね備えててとてもいいですよね…! (2019年12月6日 19時) (レス) id: 1d714baff3 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - もちさん» コメントありがとうございます!むいくんとても好きで書き始めてしまいました…!がんばります! (2019年12月6日 19時) (レス) id: 1d714baff3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:くらげ | 作成日時:2019年12月4日 21時