【ハイキュー】やきもち排球男子

福永＊答えは ページ10

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・福永招平のやきもち
・リクエストは朔弥様より

……………



「A！ 昨日のアレ、すっげー面白かった！」

「でしょでしょ！？」



話題は、昨晩テレビでやってたお笑い特番

大好きなお笑いをバレー部にも布教すべく、トラに全力で見る事を勧めてたものだった



「あーもうほんと、トラとお笑いの話出来てすっごい嬉しい！」



尽きない会話に緩みまくる表情

ニコニコした顔でモップを掛けがてら、まだまだトラとの会話に盛り上がる

そんな中




「…招平くん？」



ツンツン、と肩をつつかれて

何気なく振り返ると

私の服の裾をチョンと摘み、そっとこっちを見やる招平くんの姿があった



「どーした？ Aに用か？」

「(コクッ)」


「えっ、なに＿＿＿って、わっ！？」



聞き返す暇もないうちに

服の裾にあったはずの招平くんの手が、いつの間にか私の手を握っていて

その手が、急に強く引かれて



「ど、どうしたの？」


「………」



連れて行かれた先は体育館の入り口の陰、着くなり何なり、まず向かい合って視線を交差させた後



「＿＿＿ん、」



されるがままにキスを１つ落とされ、重なる甘い吐息にクラっとする


その腰に腕を回された体は、そのまま招平くんの元に飛び込んで、ふんわり抱き締められる形になった



「招平くん…？」

「………」


「な、何かあった…？」

「………」



どうやら答えを見つけるまで、ずっとこのまま離してもらえないらしい


学校、それも体育館、かすかに聞こえる皆の声

いつになく強く抱き締められた体


どれもが私の心臓をうるさくさせて、ドキドキと騒がしい音に、空回る思考が遮られてたまらなくて



「も、もしかして…妬きもち…？」



小さな声でぽつりと問えば



「(コクッ)」



私の肩に預けられた招平くんの頭が、縦に一度、不意に頷いて返事をして

そして、それから



「……妬いた」



招平くん自身の声で、もう一度

耳元に響いたそれは、頭の中で何回も繰り返され、胸の奥をじんわり満たす



「あの、その、ごめん…」



申し訳なくも、どこか嬉しい、不思議な気持ちにどぎまぎしながら招平くんの腕の中で謝った


すると、ふと表情の優しくなった顔を、心なしかこちらへ傾けてきて

また距離がなくなる直前、招平くんが一言



「…Aは、俺の」



たった数言のそれに、心が熱くざわめいた




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