【ハイキュー】やきもち排球男子

国見＊月曜日 ページ26

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・国見英のやきもち
・リクエストはmarialove21様より

……………



彼氏様の機嫌が悪い、それも、ものすごく悪い

私を無言で見下ろす彼氏様の名は国見英、その視線は絶対零度である



「お、怒ってる？」

「怒ってないと思う？」

「怒ってる、よね、うん」



場所は国見の家の、国見の部屋だ

国見がベッドの脇に腰掛けていて、私はその膝の間の床に、向かい合う形で体育座りで縮こまる

不機嫌そうな国見の手には、私のスマホがあった



「なあ、今日、何曜日？」

「月曜日です…」

「一週間に一回しかない部活オフの日だろ」

「はい…」



バレー部所属の国見とマネの私、バレー強豪校である青葉城西では、恋人らしい時間はあまり取れない

それこそ、国見の言う通り、部活のない月曜日くらいしか二人きりの時間はない訳で



「じゃあ何で及川さんからの電話に出てんの？」



国見の問いに、言い返す言葉が見当たらなかった

何ていうか、もう、脊髄反射だったのだ

スマホが着信を知らせて、発信者名を見てみたら及川さんだったから、何か部活のことで用事かなって



「俺より及川さんからの電話を優先するんだ」

「違う、部活の用事かもしれなかったから、」

「俺といても部活のこと考えてる訳ね」

「いや、考えてなかったけど、電話が！」



及川さんからの電話を終えた直後の、あの時の国見の顔は忘れられない

表情はいつもと大して変わらないのに、怒ってるってめちゃくちゃ伝わってくるあの顔

どうしよう、何を言っても言い訳になる



「あの、えっと、ごめんなさい…」

「俺かなり嫉妬したんだけど」

「ほんとごめん…」

「俺ばっかり好きみたいだね」



って、あの国見がそんなこと言うと思わなくて



「それは違うもん！ 私だって国見がだい、す、……」



大好き、と、言いかけて、口ごもった

今のは絶対わざとだ、私が『私の方が好き』って言うのを分かってるから、言わせようとしたんだ

だけど私が羞恥心に負けたから、国見は更に不機嫌な空気を醸し出して



「良いじゃん、何で止めんの」

「は、恥ずかしい…」

「もっと言ってよ、俺のこと好きって」



国見の手を頬に添えられて上を向けば、私を見つめる国見の目と目が合う

ご機嫌を伺うように、許しを乞うように、そっと国見を覗き込むと



「月曜くらい、俺の相手だけしてて」




まだまだ不機嫌な彼は、私を押し倒した




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