【ハイキュー】やきもち排球男子

西谷＊負けない ページ12

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・西谷夕のやきもち
・リクエストはかんな様より

……………



「あの、褒めないでもらえます？」

「…えっ」



練習でミニゲームをしてる最中

本日絶好調な月島くんに声を掛けたのだけど



「西谷さんが変に嫉妬して、ボール全部拾っちゃうじゃないですか、しんどいんですケド」



本気で嫌そうな顔をした月島くん

苦笑いを返す事しか出来ぬまま、迎えた休憩時間のことだった



「A！ ちゃんと俺の活躍見てたか！？」



一目散に私の所へすっ飛んできた夕

こちらに駆けて来ながらの問い掛けに、答えるべく口を開きかけた私は

けれど、答えることは出来なくて



「＿＿＿ん、」



今、確かに唇が触れた


ほんの一瞬にも、永い時間にも感じたキス

夕は白昼堂々サラリと私の唇を奪ったのだった


時間差で、ようやく私は、手で口元を覆いながら震える声を絞り出す



「み、見てたよ…」



唐突な不意打ちに、胸がうるさい


部活中にこんな事をするなんて、やっぱり月島くんの言う通り、妬いたり、したのだろうか

ぐるぐる思考が回る私に、お構い無しに




「よし！ 俺のことも褒めて良いぞ！」




夕は、あっけらかんと言い放った

はいはい、なんてあしらいながらも

練習風景を振り返ればすぐに浮かぶ、バレーに真剣に打ち込む眩しい姿

頼もしい、好戦的なその背中



「……めちゃくちゃ格好良かったよ、夕」



心からの言葉を、想いを込めて、笑顔と共に

言ってから夕を見やると、それはそれは得意げで満足そうで。



「おう！ これからも、お前が何度も惚れ直すくらい、カッコよくいねえとな！」



親指をグッ！と立てた手を見せながら、大きな、元気な声で私に返事を返してくる

と、そこに、練習再開を知らせる大地さんの声がしたかと思えば



「好きだぜ、A！！」



だなんて、そんな甘い台詞だけ置いていかれる、私の気持ちも知らないで



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