ー真の主将ー３

過去 ページ24

ー新垣sideー



内科の診断は風邪。



今までの疲労が溜まったんだろうって事で、少し熱が高かったらしい。








肩に関しては少し重傷で、

骨にひびが入ってた。






とりあえず包帯でぐるぐると患部を固定し、

熱も少し高いからって点滴を受けて、

薬と包帯を貰って病院を出た









、



澤「…あ」
『…あ』







家が見えてきたところで大ちゃんが俺に気付いて寄ってきた







澤「大丈夫か？」

『…うん、点滴してきたから』

澤「…そっか。とりあえず家に入ろ」







ああ、大ちゃんに言わなきゃいけないことあるんだ









『…色々ごめん。大ちゃん』









いつもの呼び方で呼ぶと少し驚いたようだったけど、照れたのを隠すように俺を家に入れた








さっきの点滴のおかげで体は凄く楽で、


大ちゃんにベッドを薦められたけど断ってソファーに座った。








『大ちゃんにさ、言わなきゃいけないことがあるんだ』

澤「…何？聞くけど無理だけはするなよ？」






どこから持ってきたのかタオルケットを俺に掛けて、大ちゃんは隣に座った。








、





クラブチームのことから今回の試合のことまで、肩の件は抜きだけど今までのことを話した。







『だから、バレーを辞めようと思った。でも、大ちゃんの言葉でまだやりたいと思えた。ありがと』







大ちゃんはそれを聞いて何度もごめんと謝ってくれた。







気づかなかったこと
あんなことを言ってしまったこと
手を差し伸べる事が出来なかったこと


どれも、大ちゃんのせいじゃないのに謝ってくれた。






俺も謝った。






八つ当たり紛いなことをしたこと
倒れたこと
辞めようとしたこと
相談しなかったこと
急に倒れたこと







お互い謝ってそれが可笑しくて笑った





、





結局俺は安心したせいか身体が重くなってそのまま寝ちゃったけど、


大ちゃんが運んでくれたらしく起きた時にはベッドだった。









、





熱は結局１週間かかって治って、



肩は完全に治るまで２ヶ月かかったけど









大ちゃんに宣言した通りバレーをまた始めた。






、






あのチームメイトはどういう訳か全員辞めたらしい(どうすれば辞めれるのか教えて欲しい)。








、





俺にとってあの試合は地獄だったし、

確実にあの人達に言われた言葉は俺のちょっとしたトラウマになった。









、








これが、今でも俺の悪夢となって出てきたことの全てだ

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