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side:M


 


布団に戻って熱を測ると、ぐんぐん上がって39度を超えて止まった。




「今は寒い?暑い?」



「……暑い、…痛い、」




俺の問いに間を開けて答えると、今度は何度も痛い、痛いと繰り返す。




「暑がってるし、確か解熱鎮痛剤だからもう飲ませちゃおう。これじゃ寝るのも無理でしょ」




作間が薬と水を持ってきた。


少しだけ身体を起こして薬を飲ませて、毛布を減らして、頭の下にはタオルで包んだアイスノンを敷いて。




「はあ、…きもちい、」




ほんのちょっとだけど辛さが和らいで、痛みから気が逸れたようでほっとする。



最後に冷えピタを貼ろうと前髪を掻き分けたら、薄ら瞼が開いた。




「冷えピタ貼るね、寝ていいよ」




何か言いたげに、作間と俺を交互に見つめるけど熱で思考が纏まらないのか言葉は出てこない。




「瑞稀くんも俺もそばにいるから、安心して寝て」




すると、少し顔が歪んで涙がまたポロポロと零れてきた。




「えっなに?えっどうしたの」




わかりやすく狼狽える作間にちょっと笑ってしまった。



 

「、ごめんなさい…俺のせいで、2人も疲れてるのに、…ちゃんと、寝て、休んで、…」





この後に及んで自分のことは棚に上げて人の心配をしてくるなんて、さすがはしもっちゃん。



まあ、こんなところが愛おしいし橋本涼なんだよな。





「わかった。はしもっちゃんが寝たら俺たちも寝るから」



「そうそう、だから何も気にしないで目閉じて?」





作間が涙を指で拭って、頭を軽く撫でると綺麗な瞳はそっと閉じられた。





苦しそうではあるけど、すぐに聞こえ始めた寝息にほっとする。




「もー、こんな時くらい自分第一でいいのにねえ」



「しょうがないよ、こういう奴じゃんはしもっちゃんは。さ、俺らも寝よ」






はしもっちゃんの辛いものが、夜と一緒に全部いなくなればいいなと思いながら、目を閉じた。

epi.4→←___



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ぶる(プロフ) - 更新楽しみにしています! (2021年1月27日 21時) (レス) id: 6a2962c17e (このIDを非表示/違反報告)
きょもほく - はじめまして!更新頑張ってください!! (2021年1月26日 15時) (レス) id: 5c9a2881b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ドン | 作成日時:2021年1月26日 3時

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