第836話 ページ20
Aside
今、ほんの一瞬だけど
足音が聞こえた
でも、この階ではない
多分、もう2、3階上ぐらい
誰か見つかっちゃったか？
井上AD｢何なんです？｣
｢上…………多分、誰か追われてる｣
さっきより鮮明に聞こえる足音
階段か、エスカレーターを駆け下りるような
音の大きさからして、ひとつ上の階にいるはず
さて、これで俺も、のんびりしてられなくなった
つま先で軽く飛び、いつ見付かってもいいように筋肉を慣らす
今、このフロアに向かって階段を降りはじめたところだろう
いや、音の位置的にエスカレーターか
エスカレーターがあるところから俺までは、それなりに距離がある
店も沢山あり、ここに来るまでに死角はたくさんあるはずだ
大きな鏡の近くの物陰にかくれ、様子を伺う
ここなら、相手からは見つからずに鏡の反射で相手を見ることが出来る
どんどん大きくなってくる足音
2人…………か？
微かに聞こえる息遣い、これは多分男性だ
さすがに誰かはわからないけど
………………見えた！
鏡に向かって、どんどんと近づいてくる
あれは多分……石井さんか
ハンターとの距離は、20mくらい
大丈夫、それなら俺も石井さんも上手く逃げられるかもしれない
石井さんが角を曲がってこっちに来た
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 8人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水音 | 作成日時：2019年11月30日 14時
