第156話 ページ11
「新婦が一本一本ボールペンを流し、新郎が一本一本キャップをはめる。素晴らしい、仲睦まじくていいですね。あ、、つまってまさ、つまってます。えー、新婦の……」
夏也「なんでこれやるの？！」
「えー、素晴らしいスピードで今、引き出物の方が作られております」
夏也「引き出物？！しょぼすぎる！」
「ボールペンに“結婚”って書いてありますね」
夏也「なんなの、結婚ってメッセージ」
「いや、素晴らしいですね。それでは、続いてのイベントにうつり……あら？ちょっと今回、式場の中ながら雨漏りしてしまいましたね」
夏也「どんだけボロいの？！」
「ちょっとケチったおかげで雨漏りしてしまいましたね。えー、それでは新郎新婦、夫婦そろっての“お部屋直し”にうつりたいと思います！！」
夏也「いやいやいや！“お色直し”みたいに言ってるけど！」
「“お部屋”直しですね」
夏也「なんで部屋直さなきゃいけないの？！」
「新郎新婦、着工っ！」
夏也「着工あるか！なんで本格的に直さなあかんねん！！」
「新婦が今、脚立を持ってまいりました。えー、それに新郎がまたがり、そして釘を渡され、そして一個一個の穴を直していきます。これこそ、素晴らしい愛の結晶でございます。素晴らしいですね……あっ、ちょっと度重なる作業のせいで新婦の顔色が良くないということでございまして」
夏也「おい大丈夫か」
「ちょっと体調不良ということでございまして、それでは、新婦による“顔色直し”にうつりたいと思います。新婦、仮眠！！」
夏也「寝たらあかん！顔色治るかもしれんけど！何時間待たなきゃいけないの！」
「しかたないでしょ」
夏也「新婦おらんとテンション下がるでしょ！」
「テンションが下がる」
夏也「下がるよ！」
「テンションが下がった新郎によります、“気を取り直し”にうつりたいと思います」
夏也「勝手にするわ！そんなもん！ちゃんとしてくれないとみんなのテンション下がるだろ！」
「みんなのが下がる」
夏也「上げて」
「ぴったりのがあります」
夏也「お願いしますよ」
「それではいきましょう。♪けーっこんー、あーいてはー」
夏也「もうええわ！」
2人「どうも、ありがとうございました！」
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作者名：水音 | 作成日時：2018年1月27日 21時
