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第968話 ページ2
真琴side
鳥のさえずりで目を覚ます
体の節々にある違和感
そっか、あの体勢のまま寝ちゃったんだっけ
Aを起こさないようにそっと起き上がり、伸びをする
ああ、やっぱりあちこちが痛いや
カーテンの隙間から、朝日が差す
あんなに激しかった雪はもう、止んでいた
横で静かに眠るA
朝の光に照らされて、とても幻想的で
頬には、涙の跡がある
俺が、泣かせてしまったんだ
でもどうしても知りたかったから
野暮なことだってわかってたけど。気になるよね
男物のシャンプーの匂いがしたら
タオルを持って迎えにいったあの時、かすかに香ったんだ
結構有名な男物のシャンプー
Aから、普段はしない香り
普通なら撮影で接触があったんだろうけど、Aのあの態度からはそれは考えられない
プライベートで男性と接触したんだ。シャンプーの匂いが移るぐらいに
勝手な想像だけど、特別な異性がいるってことだろう
俺はAの親でも兄弟でもないから、何か言えるわけじゃない
もう一回、Aの頭をそっと撫でる
やり場のない気持ちを胸に押し込んで、俺は部屋を出た
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作者名：水音 | 作成日時：2020年8月7日 8時
