第1722話 ページ9
Aside
賢志郎「そんなことは絶対にあらへんと思うけどなぁ」
2人と談笑していると、少し息の上がった賢志郎さんがやってきた
えり「ちゃんと2階まで運んだ？」
賢志郎「もちろん、ちゃんと、全部、な。俺だってちゃんと家事とか出産、育児に向けた情報収集とかしとるし」
えり「自分は大丈夫だ、って過信しとる人が1番危ういんよ。私の旦那も最初はそうやったし」
母「いくら頑張ってるつもりでもな、自分の中に子供がいるって無意識で考えてる母親とは遠いんよ。産まれてやっと意識の差が無くなってくもんやね」
「やっぱりそういうもんなんですねぇ」
賢志郎「やっぱりって何？思うところあるん？」
「なんていうか……母体には気を遣ってくれてるけど、産まれた後のことは『まあ大丈夫やない？』って大抵言うからさ。保険やら何やら、あんまり考えてないでしょ」
日頃思う……とはいえ根には持たない程度のことをチクリと言うと、爆笑するえりさんと頭を抱える賢志郎さん
すごい、対照的すぎる
えり「産まれてから考えたらええやん？って思っとるんやろ。なぁ？」
賢志郎「まあ、それはせやけど。……産まれてから考えても遅くないことだってあるやろ？」
「予定日通りに産まれる可能性は低いって言われてんじゃん？早産の可能性も低くないって言われてるじゃん？」
母「あんたもまだまだやねぇ。Aちゃんの方が歳下やのによっぽどしっかりしとるやん」
えり「母さんも父さんも末っ子やからって甘やかしすぎたんちゃう？思うところあるで？」
母「そっかぁ、やってしもたなぁ」
賢志郎「そんな言わんでもええやん」
容赦なく賢志郎さんをイジる2人
あまりにも容赦がなさすぎて、思わず笑ってしまう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水音 | 作成日時：2024年1月19日 21時
