第1720話 ページ7
Aside
何度か肩を叩かれて目がさめる
頭が酷く重い。普段の寝起きよりも少し気分が悪い気がする
賢志郎「起きた？あと10分もしないうちに着くで」
「んー………どれぐらい寝てた？」
賢志郎「おかんに電話してからやから……3時間半とか？」
「うわ、どうりで…………」
長すぎる昼寝って、どうにも体の調子が悪くなる
ましてや車で揺られていたのだ
胃の辺りがふわふわする感覚も、さらに気持ち悪さを増幅させている
そしてさらに、安定の悪阻………
賢志郎「ハッカ飴、いる？」
「うん、いる………」
賢志郎さんからハッカ飴を受け取りつつ、手鏡で軽く髪を直す
結婚してから何度もご両親とは電話で話してきた。しかし、対面するのはこれが2回目
やっぱりまだ、緊張してしまう
賢志郎「今日はえりちゃんもおるし、大丈夫やって」
「うん、えりさんがいるのは心強いよ」
とはいえお泊まりは初めてだ
ネットで作法を検索したが、どれも当たり前のようなことばかり
つまり、相手を大切に思って行動すりゃいいのよ
「……って理解はしてるんだけどねぇ」
賢志郎「俺は入籍してからも何度も大吉先生と仕事で一緒になること多かったしなぁ。もう、会っても緊張せぇへんね」
「いいなぁ、羨ましい……」
そうこうしているうちに、見慣れた道を走っていく
覚えている。駅から賢志郎さんの実家までの道だ
なるようになる……しかないか
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作者名：水音 | 作成日時：2024年1月19日 21時
