第1719話 ページ6
Aside
「今更どうこう言っても何も変わらないけどさぁ……大丈夫？」
賢志郎「大丈夫やって。むしろAこそ大丈夫なん？ずっと座りっぱなしは良くないやろ」
「さっきのサービスエリアで軽く動いたし、大丈夫だよ」
賢志郎さんの運転する車の中
出発して、もう3時間は経っている
年末なので賢志郎さんの実家へ帰省……ということになったが、新幹線だと身バレのリスクがある
まだ、妊娠は公表していないしね。どう見たってこの体型はコートではもう誤魔化せない
そして、感染予防のため
二人しか乗らない車なら、不特定多数が乗車する新幹線よりも何らかに感染するリスクは低いだろう
とはいえ東京から大阪まで約6時間
年末なので、おそらくこれより混むこともある
賢志郎「めっちゃ若い頃、友達と遠くまでわざわざ車で出かけたりしてん。せやから全然問題ないんよ」
「へぇ、そんなことしてたんだ。……私は、免許取っただけのペーパーだしなぁ……いつかはちゃんと運転したいんだけどね」
賢志郎「しばらくは無理やろうなぁ……産後どれぐらいからなら運転してええとかあるん？」
「さぁ、よくわかんない。………あ、ナビがこの先渋滞だって言ってるね」
賢志郎「嘘やろ、20km？！………はぁ…………A、おかんに予定より遅くなるって連絡してもらえる？」
「うん、わかった。30分ぐらい？」
賢志郎「いやぁ……どうやろ。多分、もっと……」
賢志郎さんの言葉を受け、お義母さんに電話をかける
ああ、どうか賢志郎さんのため……そして私のためにも、早く渋滞を抜けられますように
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作者名：水音 | 作成日時：2024年1月19日 21時
