第1746話 ページ33
賢志郎side
賢志郎「うわぁ………」
「“あの”碧海Aと結婚したんだぁ……って実感した？」
賢志郎「うん、した……しました…」
少し埃をかぶっていたAへの感情がすごい速さで蘇ってくる
日本……いや世界のトップスターへの、推しへの、ずっと想っていたAへの感情
数年前まで、常に心の中を支配していた感情
賢志郎「ずっと昔からファンです……」
「うん、知ってる」
賢志郎「そっかぁ……うん、やっぱりショートもよう似合うなぁ。いつ切ったん？」
「昨日の朝にね。子供が生まれてからだと、美容院に行く時間はなかなか取れないって言うでしょ？だったら思い切ってバッサリいこうかなー、と。専属のスタイリストさんにここまで来てもらったんだ」
Aはどんな思いで、髪を切ったんやろう
そもそも、伸ばし始めたきっかけは……
「そのスタイリストさんね、とても意気揚々としてた。『あの頃のAを再現できるなんて、夢みたい！』って」
賢志郎「想像し易いわ。これぐらいの長さ、いつぶりなん？」
「賢志郎さんに振られてからだから……ちょうど4年とか？」
賢志郎「その節は本当に……」
「いやいや、お互い様でしょ。……ね、家の写真見せて」
そうやった。今日は、それが目的て来たんやった
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作者名：水音 | 作成日時：2024年1月19日 21時
