第1697話 ページ35
郁弥side
赤ちゃんに影響？
誰の？
……Aか。Aだよな。Aが薬を飲むわけだし
薬が影響してしまうのは、Aの赤ちゃん
つまりAは妊娠している……
その事実を認識した途端、鳩尾をものすごい力で殴られたような感覚に襲われる
声も出ない。いや、出せない
馬鹿みたいに化石のように固まってしまった
Aは熱でぼんやりとした表情のままだ
そうだよ、僕は看病しにきてるんだから
まずはそれを果たさないと
郁弥「……おめでとう。………えーっと……氷嚢持ってくるね」
僕の頭も冷やしたいぐらいだ
寝室の窓を開け、ダイニングへ向かう
氷嚢……より先に、蒼に電話をしたい
蒼はきっと、僕よりも知っているだろう
蒼に電話をかけると、長めの呼び出し音が続いた後に応答があった
蒼『もしもし？Aの様子どう？』
郁弥「様子……は、普通に風邪。それより……って言ったらあれだけど、それより、A妊娠してるの？蒼知ってた？」
蒼『うん、知ってた。そっかー、A、言っちゃったかぁ……』
結婚発表をされた時の記憶がふと蘇る
あの時はサプライズだったけど、今回も？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水音 | 作成日時：2023年10月14日 19時
