第1680話 ページ18
賢志郎side
診察室に入ると、俺と同じぐらいの年齢の男性の医者と、それより少し若い女性の医者
医者「今日から産科医として川西さんを担当する、こちらが……」
女医「近江です。これからよろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
賢志郎「よ、よろしくお願いします」
深々と頭を下げるAにつれられるように俺も深々と頭を下げる
ほんまに俺の奥さんはかっこええな
近江「こちらにいる今波先生からおおよそは伺っております。まずは何より、妊娠おめでとうございます」
「ありがとうございます」
近江「本日はエコー検査、そしてせっかくお父様もいらっしゃったのでその後に妊婦指導も行いましょうか。お時間は大丈夫ですか？」
賢志郎「はい、大丈夫です」
お父様。初めての呼ばれ方に若干声が裏返る
答えると、テキパキとした手つきでエコー検査の準備が始められていく
Aも迷うことなくベッドに横たわり、エコー検査が始まった
近江「前回受診された時が8週目でしたので、今回は10週目ですね」
近江先生が慣れたようにAのお腹に器具を滑らしていく
Aが妊婦としてエコー検査を受けている光景に今だに現実味がわかない
そもそもAのバキバキに割れたお腹が妊婦というイメージからかなり遠い
今後、このお腹が膨らんでいくのは、どうにも想像がつかへん
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作者名：水音 | 作成日時：2023年10月14日 19時
