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第1673話 ページ11
賢志郎side
賢志郎「…………え？」
Aは妊娠、と言った
それはつまり妊娠なのだろう。それ以上でも以下でもない、妊娠なのだろう
ただ、さっきまでのAの重い雰囲気と今のこの笑顔の差がありすぎる
どういうことなん？
「聞いてる？」
賢志郎「聞いてる………え、ほんまに？」
「うん」
賢志郎「だってさっき………暗そうな雰囲気出しとったやん」
「先に悪いことだろうと思わせておいて、その後に発表した方がインパクトあるかな、って」
賢志郎「ありすぎやわ」
せやった。Aはこういうことをする人間やった
賢志郎「ほんまに、妊娠したん？」
「流石に人命に関する嘘は言わないよ」
賢志郎「そっか………そっかぁ…………」
ただでさえ、Aと一緒になれてこの上なく幸せなのに
これ以上幸せになるん？
叫び出したいほどの情熱をグッと堪えて、代わりにAを抱きしめる
Aは俺の奥さんで、そして俺とAの子を育んでくれている
これ以上、この感情をどう言葉にできようか
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作者名：水音 | 作成日時：2023年10月14日 19時
