第1630話 ページ18
Aside
「まぁ、インテリアの方はなんやかんや旦那と折り合いつけたんだけどさ」
郁弥「君結婚してないじゃん？」
「いや、してるけど？」
郁弥「いつ？」
「この前」
郁弥「プライベート枯れすぎて、ついに妄想の結婚生活始めてるじゃん………」
私を訝しんで見る郁弥の目。うん、完全に私を変な人だと思い始めた
やや青ざめた郁弥の顔。そうだよね、今日は“私がリンゴ園にロケに行った”エピソードトークをするって打ち合わせで言ってたのにね
「私が結婚してないとか枯れてるとか、事実と違うツッコミをしないでもらいたいよね、まったく………。でね、この前婚姻届書いたんだけどさ、」
郁弥「はぁ……？」
「私ね、意外にも思われるかもしれないけど、婚姻届をちゃんと見たことがなかったの。ほら、役者をやっているとそういうシーンとかもありそうじゃん？でも私はなくってさ、この前見たのが初めてだったのね」
今から話すことは全部事実。嘘なんて、一つも吐いていない
「名前とか住所とか、普通に記入していくわけだけど………そこでさ、驚いたのがあったのよ。なんだと思う？」
郁弥「さぁ……」
「もうちょい興味持ってくれない？親友が結婚した話なんだから」
郁弥「興味を持つも何もさ、さっきから何を言っているの？！僕はAの旦那さんなんて知らないんだからね？！」
「実在する人を“知らない”なんていうなんて、酷くない？！」
郁弥「だったら証明してよ！その旦那を！」
「無理！！」
郁弥「ほら、やっぱりいないんじゃん！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水音 | 作成日時：2023年7月20日 21時
