第1405話 ページ41
川西side
大吉「七瀬くん、坂田さんにお大事にって伝えてもらえる？」
七瀬「分かりました。ほら、靴履け」
大吉先生の方を向き、軽く会釈をする
俺のことは一瞬見ただけやった
軽蔑するでもなく、優越感に浸ったような目をしているでもなく
ただ俺を見た
後ろ手で襖が閉められ、2人分の足音が遠のいていった
大吉「七瀬くんが来るとは、思わんやったな。川西くんは？」
川西「俺も…………はい……」
ため息をつきお猪口をテーブルに置く大吉先生
ほんの少しの沈黙が流れた
大吉「“俺が送っていきます”って言わんやったんは、なして？」
少し酒で掠れた声で俺に問うてくる大吉先生
先輩の娘なんだから、率先して丁重に扱えよ。そう言いたいんやろうか
大吉「僕の後輩やからやなくて、1人の男として川西くんに聞いとうよ。…………さっき七瀬くんが来て中断されちゃったけど、僕が言いたかったことは、僕に遠慮せずAに対して行動ば起こしてよかよ、ってこと」
大吉先生は俺がAに抱いている感情に気づいとる
気づいた上で、この話を振っている
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 24人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水音 | 作成日時：2022年4月17日 13時
