第1397話 ページ33
Aside
そういえば、前に川西さんから連絡が来ていた気がする
あの時は俺の気持ちがそれどころじゃなくてスルーしていた
だからこそ、余計今この状況は気まずいものだ
あの時スルーしたことが悔やまれる
気まずさの原因は、連絡を無視したことだけではない
手のひらが熱くなり、鼓動が早まる
この感情もまた、気まずさの原因だ
川西さんとお似合いな女性を見て、現実を知った
それでもまだ、俺は……
大吉「そっか、Aは最近バラエティいっちょん出らんもんね。そげん会うとらんでも当然か。………ほら、川西くんも呑んで呑んで」
川西「ほんまにええんですか？せっかくの親子水入らずですよね？」
大吉「さっきまでで十分と話し込んだし。人数は多い方がよかばい」
「俺も、まあ………」
そう言うと躊躇いながら大吉先生の隣に座る川西さん
流石に俺の隣には座りづらいようだ
……いや、座りづらいなんて俺の思い込みかも
俺を振ったことも、俺に振られたことも気にしていないかも知れない。新たな女性がいるくらいだ
そう考えると胸がギュッとなる
自分で考えて、自分で傷つくなんてなんともアホらしいのだけど
できるだけこの感情から逃げたくて、さらにお酒を飲む
味とか香りを楽しむのではない
ただ、酔いたいんだ
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作者名：水音 | 作成日時：2022年4月17日 13時
