DOLL【S.W】 (ページ6)

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「ねえ好きな人いないの？」

なんて少し前に好きな人とその話して自爆したんだよ

翔太に好きな人がいるとかそんなのわかりきってた

なのに聞いた私が悪い

「ねえ聞いてるの？」

『いるよ』

「どんな人かっこいい？」

『かっこいいから好きなの』

自分が好きな人と幸せになれなかったから

わたしには好きな人と結婚してほしいと

小さい頃から言われていた

その考えが今でも変わっていないことに安心する

いきなりAちゃんにはこの人が

ピッタリだと思うなんて言われて

誰か用意されたらどうしよう

わたしの意見なんて無視で結婚させられるんじゃと

心配してたけど大丈夫みたい

「付き合わないの？」

『付き合えないの』

「なんで？まさか振られたの？

こんなにかわいいのに？」

ほんとに親バカだ

『違うけど…恋愛対象外だと思う』

「なんで？こんなにかわいいのに」

それしか言えないの

母親らしく励ましてくれてもいいのに

なんて思ってると

「あっれ！」

なんて聞き覚えのある声が聞こえた

振り返るとそこには

『じゅったん！？』

ゲッ最悪！！ママと会わせたくない

「えっ！Aちゃんのお友達？？」

なんて目をキラキラさせている

「はい、田中樹です！！お母さんすごい綺麗ですね」

「あらかっこよくていい子じゃない」

じゅったんほんと女の扱い上手いな

『じゅったん１人？』

「なわけ！しょっぴーこっち！」

は？呼ぶな呼ぶな！

あのあと勝手に１人で気まずかったのに

翔太となんか会いたくない

しかもママ付きで！

「なんだよ、樹」

なんて近づいてきた翔太の顔が固まる

『翔太やっほ～これわたしのママです』

なんて気まずくて逆に明るく振る舞った

「はじめまして渡辺翔太です」

「こちらもかっこいい！！ぜひ座って！！」

なんて席に座らせようとする

『いやいやなんでよ』

「Aちゃん私の隣きて」

ママに逆らうことができず

『２人ともごめんね』

なんて謝ると２人とも苦笑い

「Aちゃんどっちなの？」

『なにが？』

耳にコソッと言われる

「どっちが好きな人？」

『は？どっちも違うし』

「あら残念…だけどその割に顔が赤いわね」

「A何の話？」

大体察したのか

ニヤニヤしてるじゅったん

『なんでもないよ』

ママの携帯に着信が来た

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