DOLL【S.W】 (ページ42)

今日:8 hit、昨日:23 hit、合計:82,786 hit

４２ページ42

42

詳しく聞かれると困るからめめとのことは

じゅったんにも相談できないし

もちろん翔太になんか口が裂けても言えない

まずなんで会ったのかって言われるし

まあ今までだって会わなかったし

普通にしてたら学年だって違うんだから

めめに会うことなんかないよね

そんなことよりじゅったんのこと考えよ

なんて思いながらトイレからクラスに戻ってる途中

「Aちゃん」

と肩を叩かれて振り返ると

『め…めめ』

「会いたくなったから会いに来ちゃった」

なんてデカい声で言うから

目立つじゃんやめて

『何しに来たの？』

「前言ってた話の続きじゃん

こないだ急に帰るから途中になったし」

『もう話すことないよ…わたし断ったし』

「そっちじゃないよ…クラス教えてほしいって」

『へっ…覚えてたの？』

「当たり前じゃん…」

全く人の話を聞いてなかったから

覚えてるなんて思ってなかった

「言おうと思ってたのに急に逃げるし」

なんて笑ってるめめ

『ごめんね…びっくりして』

「いいよ！

ちなみに俺と同じクラスで１年３組だから」

『ありがとう』

「じゃあ俺にも会いに来てね」

「A！」

なんて聞き間違えるわけない声

振り返るとそこには怒ってる翔太がいた

「じゃあまたね」

なんて私の髪をくしゃっと撫でて

めめはその場から去っていった

「なんで一緒にいたの？」

『あーたまたま会ったから

彼女のこと聞いてたの』

「気まずいって言ってた割に

仲が良さそうだったけど？」

『話聞いてた…？』

「聞かれちゃまずいこと話してたの？」

これはどこから話を聞いてたんだろう…

『ごめんなさい…嘘ついたの…』

なんて言うと翔太は悲しそうな顔した

こんな顔させるつもりなかったのに…

_