DOLL【S.W】 (ページ22)

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『ごめんなさい迷惑かけて』

なんて優里ちゃんに謝ると

笑って気にしてないと言われたけど…

気になるよね…わたしだったら嫌だし。

『ここから別行動しよ？』

「えっ？！」

なんてじゅったんの大きな声

翔太の腕を引っ張って歩き出す

『話がある…とりあえずさっきはごめんなさい』

なんて謝ると

「こっちこそごめんな」

なんて眉が少し下がってる

座れる場所まで２人とも黙って向かった

深呼吸をして隣の翔太の顔を見る

『前にさ好きな人いるかって聞かれてさ

いないって答えたけど

本当はねいるんだよね』

そう言うとびっくりした顔の翔太

『残念ながらじゅったんではないから

翔太の予想はハズレだけどね』

なんて出来るだけ明るく振る舞った

「だれ？」

「さあね？教えない！翔太意地悪だし

じゅったんのことが好きとか勘違いして

怒ってくるから教えてやんない』

なんて言うと笑って

「俺の知ってる人？」

なんてわたしの話を聞かないで聞いてくる

『…教えない』

なんでそんな悲しい顔するの？

自分だって好きな人いるって

わたしに言ったくせに

「意地悪言わないから教えろよ」

なんて迫ってくる翔太

『待って近いって…なにそんな気になるの？

相変わらずわたしのこと好きだね』

なんて揶揄えば話が逸れると思ったのに

「好きだよ、悪いかよ」

『えっ…』

翔太の顔が真剣で

わたしのこと揶揄ってるなんて思えなかった

「好きだよ、ずっと前から」

ずっと聞きたかった言葉

まさか本当に聞ける日がくるなんて

思ってもなかった

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