#かくれんぼ ページ19
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「うわっ、見つかった！」
『あはは！お兄ちゃん隠れるのヘタクソ！』
「ヘタクソって言わない！
次はお嬢様の番ですからね！」
私には大好きなお兄ちゃんがいた。
お兄ちゃんと言っても私は一人っ子で
お父さんのお手伝いさんのお兄ちゃんだった。
いつも遊んでもらって、
私が困らせる度眉毛を八の字にしていた。
『…なにこれ』
「ちょっと見ていてください」
糸の先にロウソクの火を灯すと
綺麗な火花が舞った。
『綺麗…』
「はい、綺麗ですね…」
二人で眺めた花火というものも
一生忘れないでおこうと決めた。
私の初恋だった。
ー
ー
暗闇を歩く音。
後ろで私たちを監視する母親。
お兄ちゃんが私を抱き抱える腕。
…その腕は酷く震えていた。
「大丈夫だよ」
私は母親に聞こえないように囁いた。
お兄ちゃんは何も言わなかった。
代わりに私の額に雫が落ちてきた。
横目で辺りを見渡すと
酷いゴミの山に腐敗臭。
悟っていた。捨てられるんだと。
自分の手を汚さず、私を始末しようとする母親に今日だけは感謝した。
お兄ちゃんで良かった。
「…早くしなさいっ！」
母親が苛立っているのがわかった。
あぁ、こんな最低な母親
最後の最後まで見たくない。
私は思いっきり体をよじって
お兄ちゃんの腕から落ちた。
お兄ちゃんは慌てて私を掴もうとしたけど
もう遅かった。
落ちる瞬間、お兄ちゃんと目が合った。
「絶対助けに行くから！！」
涙で滲んでお兄ちゃんの顔はよく見えなかった。
ー
ー
___懐かしい夢を見た。
目から涙が一筋流れた。
「A…目ぇ覚ませ…はぁ、はぁ」
隣を見ると、横たわって浅く呼吸するチェンがいた。
身体中怪我している。
忘れていたのは私の方だった。
この人は、5年前も、今も。
落ちていく私を見つけに来てくれたんだ。
『お兄ちゃん』
「はは…見つかった」
初恋だった人は涙を一筋流した。
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でおらいと。(プロフ) - ぱらちゃんさん» ぱらちゃんさん、はじめまして♪コメントありがとうございます！この世界観、読んで下さる人付いて来れるかな〜、、とめちゃくちゃ心配だったもので笑 ぱらちゃんさんのコメで熱が伝わりました！笑 お陰でやる気がもっと出てきましたので、楽しみに待っていてください♪ (2018年2月2日 14時) (
レス) id: b33c4c399c (このIDを非表示/違反報告)
ぱらちゃん(プロフ) - なんと言ったらいいのかわからないんですが、とにかく大好きな作品です！次回の更新とっっても楽しみです。長々と失礼しました！笑 (2018年2月2日 3時) (レス) id: 6e60babd81 (このIDを非表示/違反報告)
ぱらちゃん(プロフ) - はじめまして。本当に面白すぎます。今まで読んだことない設定で斬新でめちゃくちゃワクワクドキドキします。1ページ1ページ緊張します！でおらいとさんみたいな語彙力がないので興奮を上手く伝えることが出来ず、もどかしいです笑 (2018年2月2日 3時) (レス) id: 6e60babd81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でおらいと。 | 作成日時：2018年1月11日 12時
