最終話 ページ44
「ありがとうございました。」
最後のお客さんを見送って、お店の奥にあるキッチンに向かうと世界一コックコートが似合う(と私は思ってる)旦那様が何やら作業中。
「潤？」
「終わった？」
「うん。今日も完売。お疲れ様。」
それを告げると嬉しそうに微笑む。
幼馴染から恋人となったあの日…
そんな簡単に既成事実が作れるわけもなかったけど、両家とも『本当に親戚になれる』と大喜びで大騒ぎ。
２ヶ月後の私の誕生日に籍を入れ、その半年後には式を挙げ…。
その結婚式で潤が作ったハートいっぱいのメルヘンチックなウエディングケーキが関係者の目に留まって、ウエディング雑誌で紹介される運びとなり、シェフがこの容姿だからかこぞってメディアが報じて一躍有名パティシエとなった。
パン屋さんのオーナーの大野さんは、放浪の旅に出るとか何とか言いお店を潤に託して、今では潤がオーナー。
私も結婚を機に会社を辞めて潤のお手伝いをしてる。
「はい。今日の頑張ったご褒美です。」
潤が差し出したのはモンブラン。
「嬉し。」
私の大好きなモンブランはうちの看板商品だ。
「Aのは特別だよ？」
「うん。」
土台のタルトがハート型で、ピンクのハート型のチョコが飾られてる。
「はい、あーん。」
私専用のこれまたハート型のスプーンであーんってしてくれるのも毎日。
「ふふふ。美味し。幸せ。」
「よかった。ありがと。」
潤のケーキが美味しいのは当たり前なのに、『美味しい』と告げると、その度に目尻にいっぱい皺を寄せて嬉しそうに笑う。
潤曰く、自分のケーキを幸せそうに食べる私が『美味しい』って言うと『大好き』って言われてるみたいで嬉しいらしい。
「…ついてる…。」
唇の端のクリームをキスで取ってくれて。
「俺はモンブランよりコッチのが…。」
そう言って重なった唇は、モンブランよりも極上に甘くとろけた…。
ーFin.
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とも(プロフ) - やったネ潤くん(*^^*)途中櫻井くんが出てきちゃった時にはちょー焦ったｗｗｗ一途な潤くんの悲しむ所は見たくないって念じながら拝読しましたｗｗｗ良かった！！幼馴染想いのかずくんもステキでした♪ (2018年11月4日 16時) (
レス) id: a1c0ba5bbc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - すごくおもしろかったー！キュンキュンきた〜〜！ (2018年6月25日 9時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
大宮譲(プロフ) - 読ませて頂きました！Ｊにｷｭﾝｷｭﾝしちゃいました(///ω///)♪ニノちゃんのお姉ちゃんとJ想いな部分にもキャーってなりました(///ω///)♪最高！楽しかったです！ありがとうございました！ (2018年4月18日 11時) (レス) id: bae0b2e4bb (このIDを非表示/違反報告)
嵐love(プロフ) - 読みました。短いストーリーだったけど主人公ちゃんに激甘の潤君が凄く出てきてキュンキュンしました。(///ω///)♪私的には、少し櫻井君が可哀想だけど潤君と結ばれて良かったです。姉貴想いのニノも好きです。読んだからケーキが食べたくなりました。f(^_^) (2016年3月16日 9時) (レス) id: 124a98dc04 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - さやさん» きっと彼はニヒルじゃなくてそれこそ天使の笑顔でいる事でしょうね。幸せで羨ましい(笑)そしていつも嬉しいお言葉ありがとうございました。また次作でもコメ欄に遊びに来て頂けると嬉しいです。 (2016年3月10日 18時) (レス) id: 5482a94483 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2016年1月17日 20時
