３５☆ ページ35
櫻井くんはきっと気づいてる…
私が櫻井くんをそういう目で見れないって事。
気づいてるけど、そこに触れてこない…。
『俺ってヘタレってよく言われるんだ』なんて笑いながら話してたけど、それは違って私がズルい女なだけ。
彼氏と別れて…
潤とも距離を置いて…
その上、櫻井くんも…
ってなったら寂しいななんてズルくて最悪な事ばっかり考えてる。
櫻井くんの優しさに甘えて…
本当はこれじゃいけないのに…。
櫻井くんも櫻井くんで、何かを察知すると『まだ答えは出さないで？』って縋る様に言うから…
今まで付き合わせちゃった罪悪感もあって…
でも、やっぱり私が全部悪いの。
「A…。」
二人きりの時はいつの間にか名前で呼ばれる様になって。
デートのご飯の後に立ち寄った公園のベンチで、低く掠れ気味に呼ばれて。
櫻井くんの方に顔を向けると、大きな骨ばった手でそっと頬を撫でられて、少しだけ顔を傾けた櫻井くんが近づいてくる。
何をされるか瞬間的に察知した私は咄嗟に顔を背けた。
「…ふっ。」
小さく笑った声が聞こえて、そっと目を開けると寂し気に微笑んでる櫻井くんと目が合って。
「…ごめんな…。」
悲し気に目を揺らしたまま頭を撫でられた。
「…ううん、私が…私も…。」
「これではっきりわかった。今、お前の中には俺はいない。」
「…。」
「俺も結構頑張ったんだけどなぁ…。」
「…。」
「そのままキスさせてくれたら、ちょっとは望みがあるかって思ってたんだけど。」
こんな優しい人を私はどれだけ傷つけたんだろ…。
罪悪感で居た堪れなくて、泣きたいのは櫻井くんの方だと思うのに私が泣くのは間違いだってわかってるのに涙が止まらなくて、そんな私の涙を指でそっと拭ってくれる。
「お前ってさ？デザート食べてる時がマジでわかりやすいの。」
「ん？」
「俺も調べて、評判がよくて女の子ウケする店に連れてくんだけどさ…デザートだけはお気に召すのがなかったみたいだね。」
そんなにわかりやすかったのかな…？
自分では気づかないうちに失礼な事してたのに櫻井くんは笑顔のままで。
「『私の幼馴染がパティシエなんだけどね？可愛くて美味しくて幸せな気分になれるケーキ作ってるの。食べてみて？』」
突然、声色を変えて女の子の口調で話し出した櫻井くん。
「会社の女の子にお前が言ってたんだ。それがお前の答えなんじゃねぇの？」
って優しく微笑み頭をポンとされた。
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とも(プロフ) - やったネ潤くん(*^^*)途中櫻井くんが出てきちゃった時にはちょー焦ったｗｗｗ一途な潤くんの悲しむ所は見たくないって念じながら拝読しましたｗｗｗ良かった！！幼馴染想いのかずくんもステキでした♪ (2018年11月4日 16時) (
レス) id: a1c0ba5bbc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - すごくおもしろかったー！キュンキュンきた〜〜！ (2018年6月25日 9時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
大宮譲(プロフ) - 読ませて頂きました！Ｊにｷｭﾝｷｭﾝしちゃいました(///ω///)♪ニノちゃんのお姉ちゃんとJ想いな部分にもキャーってなりました(///ω///)♪最高！楽しかったです！ありがとうございました！ (2018年4月18日 11時) (レス) id: bae0b2e4bb (このIDを非表示/違反報告)
嵐love(プロフ) - 読みました。短いストーリーだったけど主人公ちゃんに激甘の潤君が凄く出てきてキュンキュンしました。(///ω///)♪私的には、少し櫻井君が可哀想だけど潤君と結ばれて良かったです。姉貴想いのニノも好きです。読んだからケーキが食べたくなりました。f(^_^) (2016年3月16日 9時) (レス) id: 124a98dc04 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - さやさん» きっと彼はニヒルじゃなくてそれこそ天使の笑顔でいる事でしょうね。幸せで羨ましい(笑)そしていつも嬉しいお言葉ありがとうございました。また次作でもコメ欄に遊びに来て頂けると嬉しいです。 (2016年3月10日 18時) (レス) id: 5482a94483 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2016年1月17日 20時
