２７☆ ページ27
圭一が去った後、お店に居づらくて…
櫻井くんともなんとなく気まずくて…。
デザートも済んでたし席を立った。
店を出ると当たり前の様に櫻井くんは私の手を握り、
「あと少しだけ時間ちょうだい？」
縋る様な目で言うから頷くしかできなくて。
頷いた私に安心した様に微笑み歩き出す。
「…櫻井…くん？」
「ん？」
前を向いたままで短い返事をくれて。
「…ありがと…。」
「ふふ…どういたしまして。」
自分の男を見る目のなさに情けなくなったのと、そんな私を櫻井くんに知られて恥ずかしいのとで涙が出そう。
「まだだよ？」
「ん？」
「まだ泣いちゃダメ。ここじゃ抱きしめられないから。」
やっぱり前を向いたままの櫻井くん。
その横顔は真剣そのもので返す言葉に困る。
強く握られた手は離される事なく、飲食店が連なってる繁華街を足早に抜け、住宅街に差し掛かった辺りのブランコと滑り台しかない小さな公園に踏み入れる。
夜の公園は頼りない街頭がひとつふたつあるだけ。
その街頭の下にある薄汚れたベンチに座る様に促されて。
服が汚れないかと躊躇してたら、櫻井くんはポケットから淡いブルーのハンカチを取り出しベンチに敷いた。
「無いよりはマシだろ？」
「けど…。」
それなら自分のをとバックから取り出そうとして、その手を掴まれ半ば強引に座らされた。
その隣に櫻井くんは座り…
「お前、もうフリーだよな？」
「ん…そういう事になるのかな？」
あれで終わりって事だよ…ね…。
「私ね…いっつもそうなの。」
「ん？」
「自分から好き好き〜って思って付き合ってないからしょうがないんだけど。」
本気で好きになるってどういう事かわからない。
永遠なんてあり得ないとかどこかで冷めてる私がいて。
「男の人から言われてなんとなく付き合ってばっかだから、浮気相手だとか次にできるまでの繋ぎとか…。」
こんな私を櫻井くんはどう思うんだろ…。
「自分が大事にしてないもん…大事にされるわけがないよね…。」
俯いて足元にある石ころを蹴って、その行く先を見つめてた。
最後に蹴った石ころの行く先は腕が引っ張られた事で見る事が出来ず…
「俺が大事にする。」
櫻井くんの匂いが鼻を掠めて声が耳元で聞こえる…
「俺は神に誓ってお前だけだよ……好きだ。」
櫻井くんの発せられた言葉が想定外の事過ぎて…
でも、その力強くて温かい腕に涙が溢れた。
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とも(プロフ) - やったネ潤くん(*^^*)途中櫻井くんが出てきちゃった時にはちょー焦ったｗｗｗ一途な潤くんの悲しむ所は見たくないって念じながら拝読しましたｗｗｗ良かった！！幼馴染想いのかずくんもステキでした♪ (2018年11月4日 16時) (
レス) id: a1c0ba5bbc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - すごくおもしろかったー！キュンキュンきた〜〜！ (2018年6月25日 9時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
大宮譲(プロフ) - 読ませて頂きました！Ｊにｷｭﾝｷｭﾝしちゃいました(///ω///)♪ニノちゃんのお姉ちゃんとJ想いな部分にもキャーってなりました(///ω///)♪最高！楽しかったです！ありがとうございました！ (2018年4月18日 11時) (レス) id: bae0b2e4bb (このIDを非表示/違反報告)
嵐love(プロフ) - 読みました。短いストーリーだったけど主人公ちゃんに激甘の潤君が凄く出てきてキュンキュンしました。(///ω///)♪私的には、少し櫻井君が可哀想だけど潤君と結ばれて良かったです。姉貴想いのニノも好きです。読んだからケーキが食べたくなりました。f(^_^) (2016年3月16日 9時) (レス) id: 124a98dc04 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - さやさん» きっと彼はニヒルじゃなくてそれこそ天使の笑顔でいる事でしょうね。幸せで羨ましい(笑)そしていつも嬉しいお言葉ありがとうございました。また次作でもコメ欄に遊びに来て頂けると嬉しいです。 (2016年3月10日 18時) (レス) id: 5482a94483 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2016年1月17日 20時
