【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part9

毒舌度３４５％ ページ23

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　イトナ君が苦しそうにそう言うが、その答えは簡単だ。……時間を潰せば良いんだよ、皆と一緒に。

　寺坂も今日みたいに馬鹿やって過ごせばいい。と言う。あんな奴と思考回路似てると思うと頭痛くなりますわ、ごめん冗談だよ。


「あの馬鹿さぁ、あーゆう適当なこと平気で言う。……でもね、馬鹿の一言は……こうゆう時力抜いてくれんのよ」

『……馬鹿にも利点はあるって認めてくれた？』

「は？ 何でAが関係あるの？ いや、Aが馬鹿って事は知ってたけどね？」


　ちょっと理解出来なかった。とカルマは眉根を寄せた。いやね、私も馬鹿だよ。でもいっつも君が馬鹿馬鹿言うからちょっとは利点もあるんだぞって事をこの期に伝えようかなってやめようかこの話。

　私は馬鹿じゃない。





「俺は……焦ってたのか」

「……おう。だと思うぜ」


　イトナ君の触手から力が抜け、彼の目に本来の色が戻った。それを確認し、殺せんせーがピンセットを構え柵の向こう側に行く。


「目から執着の色が消えましたね糸成君。今なら君を苦しめる触手細胞を取り払えます。大きな力を一つ失う代わり……多くの仲間を君は得ます。
　殺しに来てくれますね？ 明日から」

「……勝手にしろ。この触手(ちから)も兄弟設定ももう飽きた」





ーー…





『あっ、糸成君。おはよう』

「……あぁ、あの時のチビか」

『君が転校生じゃなかったら頭殴ってたかもしれない』





　“元”触手持ちのイトナ君は、今日から無事E組に復帰。馴染めるかどうかと不安もあるだろうが……きっと、今の彼なら、このクラスなら、そんな問題はなさそうだ。

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