【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part9

番外編１　聖夜 ページ27

ーー…





「……クリスマスパーティー？」

『そうそう！ どうせならやらない？』


　クリスマスまで残り1週間を切り、街の飾り付けも終わった。色取り取りのイルミネーションが光り輝いている帰り道、隣を歩いているAからそんな提案をされた。


「えー……俺あんまりそう言うの好きじゃないんだよねー……」

『知ってる。でも私は好きなんだよ』

「知ってた」


　じゃあやろうよ！ とヤケに乗り気なAの言葉に、俺は素直に首を振れずにいた。





　A、知ってる？ 今年のクリスマスってね、俺らが付き合って初めて迎えるクリスマスなんだよ？

　一緒にいたとは言え、流石に長期休みまで会う事は出来なかったのが去年。

　やっと付き合えた今年。2人っきりで過ごしたいって願望がないわけじゃない。


『……カルマ？』

「んー……」


　嫌なら良いけど。Aは小さく呟き、シュンと下を向いてしまった。そんな顔させたいわけじゃないんだけどなぁ……。





「……A」

『なぁに？』

「……イヴなら、良いよ」

『えっ……？』

「……当日は俺と2人で過ごす事。良いね？」

『ホントに!?』


　パッと顔を上げ嬉しそうに笑う。俺は仕方無いなぁと笑みを浮かべた。





　一日位、皆と過ごす日があってもいいかもね。と言うと、私は毎日でも委員長と会いたいけどね！ と笑うAの頭を軽く叩き、真っ赤になってるAの手を握る。





『……カルマの手、暖かいね』

「Aの手は冷たいね」

『心暖かい人は手が冷たいの！』


　楽しそうに笑う彼女に、やっぱり俺は敵わない。

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