番外編５ ページ40
＿＿＿＿＿
その後授業が始まり、俺は合法的にサボり券を獲得して小さいAと戯れていたが、ふと膝に乗せてたAの反応が鈍くなってきてるのに気付く。
「A？」
「うんー」
「眠いの？」
「んんー……眠くない……」
そう首を降るが体温は上がって来てるし、桜色の頭は俯いてる。眠くないよーと言いながらも既に船を漕いでるAにもう会話は無理そうだと判断する。
「寝たら？ ここにいるよ？」
「ほんと……？」
「ホントホント」
「……じゃあ、ねる」
「ん、おやすみ」
「……すみぃー……」
へらりと笑ってから俺の上で目を閉じた。
……何となく、もうこれは見れないんじゃないかと思った。
――…
頭が何かに押し付けられてる。痛い。凄く痛いが、いい匂いがする。
何とか痛みから逃れようと根源断つべく手を無造作に動かす。
「……起きたの？」
「……あ？」
目だけでぐるりと周りを見渡す。何時ものサボり場所の一つ、校舎裏。
「……何してんの？」
「……膝枕？」
「いや意味不明。その手を退かせ」
何故か押さえ付けられてまでされてる膝枕。誰も見てないから良いけど、小っ恥ずかしいからやめて欲しい。
鳩尾を殴って無理矢理起き上がり、少し硬くなってる体を解す。何だ？ 節々が痛いぞ？
「っはぁー……可愛さの欠片も無いね」
「は？ 何言って――」
ふと、良からぬ光景が頭の中に蘇った。
「……ん？」
「A？ どうしたの？」
「……や、何でもない」
まぁ夢だと言い聞かせ、忘れる様に頭を振って教室に戻ろうと声掛ける。
「……今戻ったら皆ガッカリすんじゃない？」
「ガッカリ？」
「……A、さっきみたく呼んでよ」
「何が？」
「カルマお兄ちゃんって」
満面の笑みでそう言われかァっと頬に熱が集まる。
「え、なっ、何で知って……え！？ 夢じゃない！！？」
「あー、何？ やっぱ記憶残ってたんだ？」
「知らない知らない知らない！！ 私の所為じゃない！！！」
「因果応報って奴だね。まぁそれなりに可愛かったよ」
「……もしかして、皆知ってる？」
恐る恐るそう聞くとカルマがニッコリと笑った。安心できる――
「どんまい」
――筈も無かった。
だから薬嫌いなの！！！！！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 391人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
葵(プロフ) - れぃ(わー抹茶)さん» 返信遅くなってすみません！！ありがとうございます！！そう言って貰えて嬉しいです！！更新相変わらずマイペースですが頑張らせて頂きます。 (2018年12月11日 18時) (
レス) id: eeb8e01c6f (このIDを非表示/違反報告)
れぃ(わー抹茶)(プロフ) - 1話から全部見ました(・ω・)ヨダレとにやけのパラダイスですありがとうございます更新頑張って下さい() (2018年11月13日 6時) (レス) id: 657b3d0cf7 (このIDを非表示/違反報告)
シエンタ - あ…鼻血が…反則だろ…うぅ… (2016年10月16日 4時) (レス) id: 693e560875 (このIDを非表示/違反報告)
怖莉(プロフ) - あ、ヤベ、鼻血出そう(笑) (2016年8月20日 12時) (レス) id: 9dbd352d62 (このIDを非表示/違反報告)
自称美少女www - 葵さん» 女の子…『愛してる』と言いながらの赤面ですかね…いれてほしい！ (2016年5月16日 17時) (レス) id: 1e1ea86f7c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：葵
| 作者ホームページ：https://twitter.com/uranai_aoi/status/929368202894721025
作成日時：2016年3月30日 16時
