毒舌度５１９％ 迷いの時間 ページ33
――…
始業式を迎え、今日から三学期。
皆が重い足取りで坂道を登ると、殺せんせーと烏間先生が出迎えてくれた。
いつもと違う、ただの挨拶。
ここの挨拶って言ったら、ナイフを振って、銃を取り出して……暗殺していいはずなのに。
それを私は上からじっと見下ろす。
一通り皆が通っただろうか。殺せんせーが周りを見渡し始める。
『烏間先生、Aさんはまだ……』
『……見てないな。寝坊だろうか』
なんて失礼な会話だ。
烏間先生の冷淡な切り返しに、殺せんせーも三学期もですか……。と呆れながら私を探す。いや確かに一学期遅刻、二学期欠席とか散々でしたけど？ 流石に三学期位はいますよ？？？
……お陰で注意力が下がってるけども。
最大限に気配を消して、足音を殺して。
ひょいと木から飛び降りて、殺せんせーの首目掛けてナイフを振り降ろした。
「ニュやーーッ!?」
「くっそ！」
「な、な……Aさん……!?」
「おはよ、殺せんせー」
暗殺に失敗した私は綺麗に着地してから大人しくナイフをしまい、殺せんせーに挨拶した。
因みに烏間先生は私が仕込んだって知ってたので殺せんせーの注意を引いて貰ってました。えへ。
「大丈夫か、Aさん？」
「平気っす。ブーツ履いてたし」
超体育着のブーツのみ身につけて、私は暗殺に挑んだ。お陰で飛び降りる位簡単だった。
「お、おはようございます、Aさん……。遅刻じゃなかったんですね……」
「まぁ最後だし。どうせなら殺そうと早めに来て烏間先生とお話してた」
「三学期初の暗殺がAさんになるとは思っていませんでした。それにしても良くあそこまで気配を消せましたね」
「ふふん！ずっと訓練してた賜物かな」
殺せんせーと烏間先生と話してるとチャイムが鳴る。私は隠しておいた荷物を持って、元気よく教室に向かった。
「みんな、おはよっ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 360人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
葵(プロフ) - あいくさん» ありがとうございます！コメントめちゃくちゃ喜ぶタイプなので嬉しいです！私もコメント躊躇う奴ですけど…笑 イラストまで嬉しいです！頑張って綺麗系目指しました笑 これからもマイペースにやらせて頂きます。 (2018年9月18日 20時) (
レス) id: eeb8e01c6f (このIDを非表示/違反報告)
あいく - 葵さんの小説、いつも読ませて頂いてます！とっても面白いです！結構前から読んでたんですけどコメントする勇気が無くて…。兵藤ちゃんのイラスト、とっても可愛いです！お姉さんっぽい感じですね！ (2018年9月18日 19時) (レス) id: fcedbe313e (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - ルラさん» ありがとうございます！1週間なんて……!更新マイペースなのですぐ追いつかれますね()これからもボチボチ更新していきたいと思います！勉強の小休憩にでもなれば幸いです！ (2018年9月10日 19時) (レス) id: eeb8e01c6f (このIDを非表示/違反報告)
ルラ - 一週間くらい前に読み始めて、あっという間にpart14まで！受験生なのに (2018年9月8日 20時) (レス) id: e6ca85b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
ルラ - 一週間くらい前に読み始めて、あっという間にpart14まで！受験生なのに (2018年9月8日 20時) (レス) id: e6ca85b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：葵
| 作者ホームページ：https://twitter.com/uranai_aoi/status/929368202894721025
作成日時：2016年3月15日 16時
