毒舌度401% ページ5
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当たり前じゃん。
怒鳴った前原君に怯む事なく、Aさんはハンドガンを下ろした。
「仲間だって信じてくれてありがとう。ここまで疑われないなんて思わなかったよ」
――まぁE組だし当然か。
彼女の口からそんな言葉が飛び出た。E組を差別する言葉の刃は容赦なく僕らの胸に深く、鋭く突き刺さる。言葉の重みが違う。今まで一度もそんな事言わなかったのに――。
「……私はあんた達とは違う。ここでただ笑ってるだけの、お気楽なあんた達とは、目的も思考も違うんだよ」
冷たい目。彼女の視線を向けられた者は誰も口を開けない。
……ただ一人を除いて。
「……A、いい加減にしな」
「……カルマ」
Aさんに負けない位の気迫を放ってるのはカルマ君だ。カルマ君は席を立ち、ゆっくりとAさんの目の前に向かった。Aさんも怯む事を知らない。
「言い方考えな。久しぶりに学校来てその態度何? 俺に連絡もしなかった癖にさぁ」
「あんたに連絡する義理も、態度を指摘される理由もないと思うけど?」
「……急にどうしたの。ここ何日何があったの?」
「カルマには関係ないじゃない! 首突っ込まないでよ!!」
「関係なくないでしょ!! 大体、Aはいつも俺に黙って――」
「言う必要が無いと思ってんだよ!」
「……は?」
「……お前に言ったってどうせ理解出来ないんだ! そんな事も分かんねえのかよ!!」
……荒れる教室。けたたましく声を響かせる生徒達。そんな中教室に入ってくるのは……
「――皆びっくりだろうね。ムードメーカーの豹変っぷりに」
「ホントだよ……。ねぇ、A……なんで……!?」
「コイツがここまで怒る……えッ!?」
――第三者だった。
その人は……平然と教室に溶け込んだ。見覚えのあるその顔は……僕らと話した事のある花屋さん。教卓に花束を置くと、Aさんはカルマ君の手を振り払い、彼の隣に立った。
「私の力を全て活用してくれる人を見つけたの」
「初めまして。僕は“死神”と呼ばれる殺し屋です。今から君たちに授業をしたいと思います」
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葵(プロフ) - みすずさん» ありがとうございます! 中々カルマ君が出せないからかやる気が足りず申し訳ない……。これからもマイペース更新ですので時々でも思い出して貰えれば幸いです。 (2018年1月28日 20時) (レス) id: 32c38c1366 (このIDを非表示/違反報告)
みすず - 最高でした!カルマくんのベタ惚れ感いいです!これからも応援してます! (2018年1月27日 11時) (レス) id: 32ee314352 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - みずさん» お待たせしてすみません!!!!!死神編のやる気でなくて……!()Twitterでもお世話になっています!これからもマイペースな作者を見守って下されば幸いです……! (2018年1月21日 19時) (レス) id: 32c38c1366 (このIDを非表示/違反報告)
みず(プロフ) - きゃああああぁあ更新キタアアアア!!!と一人で狂喜乱舞してましたみずです。 (2018年1月21日 17時) (レス) id: 38f9525b82 (このIDを非表示/違反報告)
miku - コメ出来るのは少ないですが、気軽にタメで読んでください。 (2017年12月26日 11時) (レス) id: e73ab21f2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作者ホームページ:https://twitter.com/uranai_aoi/status/929368202894721025
作成日時:2016年1月20日 19時