毒舌度399% ページ3
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僕が突然大きな声を出した所為で、教室の時が止まる。驚いた茅野もその場に留まってくれた。
微妙な空気をAさんの笑い声が揺らす。
「どうしたの?渚ってば酷いなぁ」
……何か、可笑しい。そう思えるのは僕だけなのか。そっと周りを見渡せば、Aさんの言葉に安心してか、前原君が彼女に近付くのが目の端に写った。隣にいたカルマ君はその場から動く気配がない。が、その目に警戒心を宿している。
「おい、渚……。久々だからAの顔忘れたんじゃねーの? 別にいつもと変わんねーよ。な、A?」
ぽんっと彼女の頭の上に手を置き乱雑に撫で回す前原君。Aさんは再びにっこりと微笑んだ。
………………直後だった。
――前原君のこめかみに銃口が当たる。それを笑顔で突き出してるのは……紛れもない、Aさんで……――。
「なっ……!?」
「気安く触んないでよ。撃っちゃうよ?」
「は、はぁ……? 冗談だろ?」
「……嘘じゃないよ」
教室が緊迫感に包まれる。Aさんはそれを気にも止めずに銃口を窓に向けた。
――ッパン! と軽い音。スグに派手な音を鳴らして窓ガラスが散乱した。
ハンドガンに実弾が、込められてる。
見慣れた筈の銃が、とてつもなく恐ろしい武器に見える。
前原君が顔をこわばらせて後ずさった。皆も一歩Aさんから距離を置く。本人はそれを見て満足気に微笑んでから、今度は僕に銃口を向けた。
「……渚、先生は?」
「………殺せんせーはブラジル、烏間先生は仕事。ビッチ先生は……――」
下手に嘘は吐けない。それを肌で感じた僕は正直に言う。ビッチ先生の行方は分からないと言う前に、Aさんが遮った。
「あぁ、イリーナ先生は別にいいよ。ふ〜ん……殺せんせーブラジルなんだぁ……好都合」
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葵(プロフ) - みすずさん» ありがとうございます! 中々カルマ君が出せないからかやる気が足りず申し訳ない……。これからもマイペース更新ですので時々でも思い出して貰えれば幸いです。 (2018年1月28日 20時) (レス) id: 32c38c1366 (このIDを非表示/違反報告)
みすず - 最高でした!カルマくんのベタ惚れ感いいです!これからも応援してます! (2018年1月27日 11時) (レス) id: 32ee314352 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - みずさん» お待たせしてすみません!!!!!死神編のやる気でなくて……!()Twitterでもお世話になっています!これからもマイペースな作者を見守って下されば幸いです……! (2018年1月21日 19時) (レス) id: 32c38c1366 (このIDを非表示/違反報告)
みず(プロフ) - きゃああああぁあ更新キタアアアア!!!と一人で狂喜乱舞してましたみずです。 (2018年1月21日 17時) (レス) id: 38f9525b82 (このIDを非表示/違反報告)
miku - コメ出来るのは少ないですが、気軽にタメで読んでください。 (2017年12月26日 11時) (レス) id: e73ab21f2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作者ホームページ:https://twitter.com/uranai_aoi/status/929368202894721025
作成日時:2016年1月20日 19時