【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part11

毒舌度４１２％ ページ16

「私の何が分かるのよ……。考えた事なかったのよ！ 自分がこんなフツーの世界で過ごせるなんて!!
　弟や妹みたいな子と楽しくしたり、恋愛の事で悩んだり。
　……そんなの違う。私の世界はそんな眩しい世界じゃない」


　今までもこれからも泥を被って生きていくと言うイリーナ先生。空気を読まずにトランシーバーからノイズが聞こえてきた。

　死神から烏間先生の足止めをして欲しいとの連絡だ。イリーナ先生はスグに向かったが、私は後で行くね。と伝え一方的に切ってやった。

　イリーナ先生は銃を仕込み、死神の後を追った。





　イリーナ先生を見送り、前原がおい。と口を開いた。


「次はお前の番だぞ。これまでのこと全部話せ」

「……」


　何を偉そうに言っているんだこのオレンジは。その頭握りつぶすぞアァん？？？

　なんて前原を挑発している暇は無く、私は何処から話そうと頭を悩ます。特にやましいことはしてないし、最初っから話しても良いのだが……。


「う〜〜ん……」

「話せねぇのかよ」

「いや無理じゃないんだけどね〜？ 長いんだよ……」

「掻い摘んで話せば良いでしょ。それとも、俺達に黙っていたい事でもあるわけ？」

「カルマにはあるかも」

「怒るよ」

「ごめんなさい」


　この場が静まり返り、注目が私に降り注ぐ。こういう場で注目されるのは好きじゃない。私はここ何日かの、記憶にある範囲で、皆に話し始めた――。





「――……理解して頂けたでしょうか？」

「……は？」


　皆の何か言いたげな視線が凄く痛い。そしてカルマの馬鹿？ と言うガチトーンは思いっきり心にぶっ刺さった。

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