毒舌度４３６％ ページ40
・
私が黙り込んでしまったのを見計らってか、掴まれてた肩から力が抜ける。寂しそうに微笑むカルマ。
「……Aは、結局まだ受け入れ切れてないんだよね？」
「何を……？」
「拒絶してるよね」
「だから、何をっ……!?」
その先を聞いたら後悔するって直感的に思った。なのに私は聞かずにいられなくて。
カルマの口がゆっくりと動く。
「
「……拒絶？ ……私が……皆を？」
そんなのしてない！ って言い切るつもりだったのに、唇が固まって上手く言えなかった。見透かしたようなカルマの視線を浴びて舌が凍りつく。
『――兵藤さん？ どうしたの？』
『――何かあったら、私達に相談してね？』
『――私達は兵藤さんの味方だよ』
『――……ありがと』
『――あの子調子乗ってるよね』
『――分かる。なんてったって、あの浅野君のお気に入りだもんね』
『――本人もそれ当たり前みたいな顔してさー』
――嫌な記憶が溢れてきた。気にしないように忘れていた記憶。
固まった私を見て、またもやカルマにくしゃりと頭をを撫でられた。ただでさえボサボサの髪が尚更絡まってく気がする。
「……大丈夫。ここの奴らは、信用しても平気なんだよ。誰もAを裏切らないから」
「……」
「ちょっと違うか。少なくとも、何があっても俺だけはAの味方だから。今までそうだったみたく、これからもずっと」
――信じられなくても、今までの俺の行動信じてよ。
カルマのその言葉は、私の嫌な記憶を一瞬で塗り替えた。
沢山助けて貰った。沢山心配かけて、色んなもの貰って――
「っ……ぅう、っ、ごめ、なさぃっ！」
涙腺が壊れて、なんとも情けない顔をして、私はカルマに謝った。無意識にカルマの胸元を借りる。背中にカルマの手が回って、言葉が違うと軽く叩かれた。
「っふ、ぅうっ……あり、がと……ありがとう……！」
「……うん。次こんな事したら口利かないからね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 317人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
葵(プロフ) - みすずさん» ありがとうございます！ 中々カルマ君が出せないからかやる気が足りず申し訳ない……。これからもマイペース更新ですので時々でも思い出して貰えれば幸いです。 (2018年1月28日 20時) (
レス) id: 32c38c1366 (このIDを非表示/違反報告)
みすず - 最高でした！カルマくんのベタ惚れ感いいです！これからも応援してます！ (2018年1月27日 11時) (レス) id: 32ee314352 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - みずさん» お待たせしてすみません！！！！！死神編のやる気でなくて……！()Twitterでもお世話になっています！これからもマイペースな作者を見守って下されば幸いです……！ (2018年1月21日 19時) (レス) id: 32c38c1366 (このIDを非表示/違反報告)
みず(プロフ) - きゃああああぁあ更新キタアアアア！！！と一人で狂喜乱舞してましたみずです。 (2018年1月21日 17時) (レス) id: 38f9525b82 (このIDを非表示/違反報告)
miku - コメ出来るのは少ないですが、気軽にタメで読んでください。 (2017年12月26日 11時) (レス) id: e73ab21f2a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：葵
| 作者ホームページ：https://twitter.com/uranai_aoi/status/929368202894721025
作成日時：2016年1月20日 19時
