【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part10

毒舌度３７５％ ページ23

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　私以外の男子は皆防御で手一杯。斯く言う私だって攻撃には至らなかったりする。挑発だけはやってます。まぁ学秀は中々乗ってくれないし、なんだかんだ言って私に直接攻撃してきたりしないけど。

　チラリと周りを見渡す。先程撒いた筈のA組の生徒も態勢を立て直し、徐々に陣地に戻ってきていた。やはり撒くだけじゃなく気絶でもさせておくべきだった。

　折角棒に登ったE組のメンツも一人二人と学秀に落とされていく。逆に私が乗れているのが不思議な位だ。

　ついに委員長も落とされた。……が、委員長だって訓練を受けてる身。すぐさま受身で態勢を立て直した。そんな委員長の背後から咄嗟に出てくるのはE組の棒を支えていた筈の4人。


『……ちょっと待て。アイツ等守備部隊だぞ！』

『……ってことは、E組の守備は2人だけ!?』


　A組のモブ(名前なんて知らん)が言った通り、私達の自陣は寺坂と竹林君だけだったりする。A組を押える人数としてはかなり少ないだろう。事実少ない。

　それでも押さえていられる理由は学秀の作戦を信じているから。きっとまだ打開案があるから下手に動けない――と思っているのだろう。まぁその学秀は少々こちらで忙しそうだけどね。


「あ、慌てるな！ 支えながら一人ずつ引き剥がせ!!」

『A組も防御の態勢が整ってきた！ ここさえ耐え切ればE組に打つ手はもうないはず！』


　小山やアナウンスがそう言うが、だったらそれより早く棒を倒せば良いだけ。

　簡単に言うなって？ いやいやこちらには最終兵器がいるんだよ。


「今だ！ 来い糸成!!」


　委員長に呼ばれたイトナ君は助走を付け、委員長の手を踏み切った。そのまま勢いよく棒の先端に到着。





　――校庭が割れんばかりの歓声に包まれた。この勝負、E組の勝ちだ……！

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