毒舌度374% ページ22
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なにこれ? と聞きながらヘッドギアを着けようと試みるがこの場に鏡がないから上手く被れない。諦めて客席の方にでも投げておこうと思いながら振りかぶるとバン! と嫌な音がした。
『えっ?』
『――なっ、なんと浅野君、一瞬で2人落とした!』
アナウンスを聞き、思わず学秀の顔を見上げる。本人は冷たい眼差しで体制を立て直していた。
……そう言えばこの幼馴染完璧な人だった。一緒にいて辛くなるタイプの完璧さだった。學峯おじさんの教育の所為だろうか。
なんて考えてる暇はない。私は予告通りヘッドギアを観客の方にぶん投げ学秀を落とそうとするが、一瞬早く学秀が棒の上に行ってしまった。おのれこの野郎。身長足りないわ。
「……君達ごときが僕と同じステージに立つ。蹴り落とされる覚悟は出来てるんだろうね」
『出来てませーん。そっからすぐに叩き落としてやる! ラスボスに負ける程弱くないから!』
負けるのは裏ボスです。ん? 學峯おじさんです。絶対無理。学秀はその裏ボスの子息だからラスボスって事になってたりするがまぁどうでもいいや。
それよりも明らかに私を狙ってますみたいな目をしている学秀の攻撃から身を守らねば。
「……A、怪我しても知らないと忠告はしたからな」
『うふふーん。なんだかんだ言いつつ怪我しない様に考えてくれたんだもんねー? 優しいねぇー』
「そのつもりだったがたった今気分が変わった。Aには早々に離脱してもらうぞ」
『やーん、学秀こわーい』
ケタケタ笑えば回し蹴りが飛んでくる。なんとか右手で捌いた結果、腕がジンジンする。学秀の殺気は本物だ。
……何でこんな怒ってるんだろ? 私何かしたかな? あ、今変顔した。
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葵(プロフ) - runamomoyukoさん» わーい!!ありがとうございます!! 返信遅くてごめんなさい!!! 読み直して貰える様な作品になってて嬉しい限りです!! (2019年6月5日 15時) (レス) id: f205b8954e (このIDを非表示/違反報告)
runamomoyuko(プロフ) - めちゃくちゃ面白い!!暇があればいつも読み返してます! (2019年6月1日 21時) (レス) id: 8880909aab (このIDを非表示/違反報告)
綾斗(プロフ) - 葵さん» マイペースでも大丈夫です!!頭の片隅に置かず、しっかり覚えておくつもりですww (2017年8月7日 23時) (レス) id: 2000cf866d (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 綾斗さん» 更新疎かでごめんなさい。バイト始まるまではもうちょっと頑張る予定です。楽しみだなんて照れくさいなぁ、ありがとうございます!更新はホントにマイペースなので頭の片隅にでもこの作品を置いて貰えれば幸いです。 (2017年8月7日 18時) (レス) id: dcc347a630 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - サヤさん» 椚ヶ丘のジャージウロ覚えだったけどね((不器用極めたって言うおまけ付きだから私に何か求めるのはやめた方が良いよ(切実) (2017年8月7日 18時) (レス) id: dcc347a630 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2015年12月30日 15時